摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

行者尾根から掬星台へ

三日前北山公園を歩いて運動不足を痛感した。このまま山を歩けなく

なるのではと思ったほど。好天に恵まれた月曜日。例年ならば見頃と

思われるミツバツツジを求めて、行者尾根を歩いてみようと家を出る。

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午後からは曇るという予報なので、いつもより早く出ねばと考えたが、

中々起きられずJR灘駅着は8時20分になってしまった。ラッシュ

アワー中であり反省する。松陰や海星の学生と共に王子公園を抜ける。

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畑原橋から青谷川左岸線、山麓線の青谷橋からは川沿いの歩道を進む。

山の新緑が盛り上がるような勢い。本当はこの辺りで気づいても良い

かも知れない。摩耶山に来るのは半年ぶり、勘もずいぶん鈍っている。

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行者尾根入口まで来て、ミツバツツジの花が一輪もない事に気がつく。

婆谷分岐へ来ても花はなく、それどころか若葉が盛んに萌え出ている。

何年もミツバツツジを見ているが、未だに生態を把握しきれていない。

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花だけ先に咲くのが通例だが、年によって若葉と同時に咲く事もある。

何れにしろ若葉が萌え出てしまうと、満開でも印象が非常に薄くなる。

この時点で花が終わりかけているのか、葉が先に出たのか分ってない。

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中腹の岩場の通過。家族の握力が十分に戻ってないので、危惧してい

たがスンナリ登って行った。それには訳があったようで、核心部分の

岩が節理ごと削られ大きく階段状になっていた。人為的な工作のよう。

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この付近の岩はとても脆く、人が手を加えるのも容易ではあるのだが、

さほど危険でなく初歩的岩稜通行の練習場の役割を果たしていたので

残念に思うがどうかな。色々言いたいが長くなるので又の機会にする。

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花だけを咲かせている株もあるが、花弁は薄くボリューム感に欠ける。

色も薄いし、先日の雨に打たれ萎れている。向こうに見える三本鉄塔

北東面は山桜の多い所だが終わったよう。思うより季節の変化は早い。

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中段の岩場から行者尾根の頭。盛期であれば緑の間に薄紫色が点々と

見えるのだが望むべくもない。開花状況が良ければ岩屋尾根を下ろう

と考えていたが変更しようかな。見る物もなくて短く感じる行者尾根。

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尾根上端近く明石海峡大橋を望む展望地。此処も日当たり良くツツジ

の綺麗な所だが時既に遅く萎れている。今年は桜の開花が例年になく

早かったがミツバツツジはそれ以上の早さだったか。認識を改めねば。

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天狗道の石段を嫌い入った小道。短い距離だが雰囲気が良く毎回通る。

奥の分岐から三角点へも直進できそうだけど、未だに歩いた事がない。

電波塔施設の裏側を通る事になるので、好んで歩く人もいないようだ。

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NHKの電波塔前まで来ると、スクッとした山桜が満開になっていた。

今まで開花していても余りキレイと思ったことはなかったが、今日は

清々しい青空を背景に華やかに見える。開花してから日が浅いのかも。

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昼食は天国ベンチ。此処は長くダム工事の為の架線場として利用され、

イカーは目隠し塀の外を歩いていた。工事が終了するとそれまでの

不便を詫びるかの様に、白木のテーブルベンチと絶景が残されていた。

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それ以来そう呼んでいる。家族は雪の積もる日に一条の光がベンチに

差していたからと言うが、もう記憶も定かでない。昨夜のピザの残り

を王将餃子の持ち帰り箱に詰めてきた。飲み物はコロナビールを選ぶ。

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掬星台に行ってみると山桜が満開となっていた。例年ならば四月下旬。

休憩舎脇のピンク色の桜が際立って鮮やかだったので、撮ってみたが

実物より冴えない色に写ってしまった。ハイカーの姿はそこそこある。

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天気予報通りに雲が多くなってきた。実はミツバツツジを諦めきれて

いない。掬星台からだと花期の遅い寒谷北尾根や木ノ袋尾根を下れば

見れるかも。だが家族の腕の問題もありハチノス谷西尾根を目指そう。

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岩の丘手前の鞍部で山桜が見事。一本一本の花の色が違っているのが

良いな。ターザンロープ跡には淡い桃色の桜も咲いていた。この先の

オテル・ド・摩耶は3月末に閉館している。一度も泊まれず終わった。

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入口に貼ってあった案内。標題に中黒が無くて、ド摩耶になってたり、

最後に句点が抜けている等々と、閉館時の慌ただしさが伝わってくる。

既に什器備品は全て片付けられているので、新たな展開があるのかも。

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杣谷峠まではドライブウェイを歩く。未舗装だった箇所が新たに舗装

されていた。工事の為かアジサイの多くが薙ぎ倒されている。花壇は

残されたが、元々手入れされている様子は無かったのでどうなるやら。

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この半年間に摩耶山では色々変化があったと知る。もう一つ水道管が

破裂したとかで、掬星台下と杣谷峠のトイレが使用不能のままだった。

その酷い様子は残念だ。香港や韓国の山岳公園では見た事がない惨事。

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中国のトイレが酷いという話を実しやかにされるが、基本的に有人で

有料なので、掃除がされてないとか、使えないなどということは稀だ。

公園トイレに関し日本は後進国。さて通行止の理由もやっと変わった。

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いつまでも土砂崩れを言い訳に出来なくなったのだろうが、神戸市と

しては今後どうするつもりかな。天狗塚への稜線の道。最低鞍部には

ツバキの花弁が今年も沢山散っていた。変化もあれば変わらない事も。

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久しぶりに天狗塚。六甲線一三鉄塔上に桜の大樹が一本。近づいても

濃い樹林の中で見えない。遠望している方が良い。例年なら4月初旬

が花期だが、タムシバは3月に終わってしまったのか何処にも見えず。

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愚痴ばっかり言ってるようだが、新緑は美しくハイクは楽しんでいる。

ハチノス谷西尾根の巡視路を下るが、家族は最初の分岐で一三鉄塔へ

下る道に入ってしまう。間違えた人が往復してか道が太くなっている。

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尾根上部は高木のミツバツツジが多い。ほとんど若芽が出ていて花を

付けている株は少ない。例年なら4月下旬の様子かと思う。伯母野山

への登山路が閉鎖されたので、歩く人が増えてか道が良くなったよう。

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何だか楽にどんどん下れる。六甲線一二鉄塔を過ぎると低木のミツバ

ツツジが群生している。既に若葉とは言えない程に葉が成長しており、

花は茶色く変色した額を残すのみ。3月末ぐらいに開花したのかな?。

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下るにつれ大きなエンジン音が聞こえてきた。道が杣谷側へ転ずる

手前で、登山道の脇に架線の転換所が設けられている。日柳川第二

堰堤の補修工事との事。今しも麓から空のバケットが上がって来た。

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見ていると次に日柳川から、伐木を満載したバケットがやって来る。

下に見えている作業台で、玉掛けワイヤーを空の方に掛け変えられ、

また日柳川へ帰るバケット。なるほどこうやって方向転換するのか。

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イカー向けに安全通路が設けられ尾根道は問題はない。ただ搬器

が完全な箱ではなくコの字型、満載の伐木は落ちても不思議でない。

谷や藪の中では架線が見えない。この付近は作業日に入らないが吉。

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杣谷堰堤へ下るとモチツツジが咲いていた。この花を見るとコバノ

ミツバツツジの季節は終わりだ。美野丘小学校前を下って水道筋へ。

野菜はやや高くて、ラディッシュと小粒のイチゴしか買えなかった。

 

 

今日のBGM


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所謂水道筋商店街は幾つかの組合で構成されている。その中で今日

の道順で必ず通るのが灘中央筋。仏具店や寝具店、整骨院。そんな

商店街のBGMは何故かポップな洋楽。今日はこの曲が流れていた。