摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

京都で早朝散歩・・・清水寺子安塔の巻

この日は室町五条の宿。京都は何度となく来ているので地理も少しは

解ってきたが、交差点の呼び方は未だに不可解。例えば四条河原町

云うのに下ると河原町五条になって、四条烏丸を北に上ると烏丸御池

6時9分、烏丸五条交差点。マクドナルドの店舗が不思議にスマート。

狭く細長い店で昼間は気づかず通り過ぎていたが、北米ような雰囲気。

背後のビルが見えないのが良いのか、背の高い街路灯が垢抜けている。

鴨川を五条大橋で渡る。五条通は国道一号線。八車線もあり交通量は

この時間でも相当に多い。それはともかく橋を渡ると、街の雰囲気が

少々変わる。北側は宮内町などの花街。南側は清水焼の工房等がある。

複雑で渡り難い東山五条交差点から更に東へ進むと、左側は高い石垣。

その上は窓のない頑丈そうなビルが聳え立つ。位置的には大谷本廟

施設だろうが、城塞のような長大さに驚いた。この先には墓地がある。

左は墓地、右はトラックが沢山通る国道一号線。散歩には向かない道

だった。それに曇り空でなかなか明るくならない。中央斎場への道を

右に分ける所で京都一周トレイルに合流する。6時48分だが薄暗い。

石段を上がると東山ドライブウェイ。此の道もトラックの通行が多い。

いつか花山展望台まで歩きたいがコースを考えないといけない。さて

清水寺へは左の脇道へ入る。やっと車の通らない道に入りホッとする。

そういや清水寺南門の開門時刻を調べて来なかった。泉涌寺のように

9時とかだったら引き返すしかない。そんな事を話しつつ歩いて行く。

幸いにして開門時刻は6時だった。因みに閉門は17時30分である。

南門を入るとすぐに子安塔がある。時刻は6時59分。観光客の姿も

チラホラ。聞こえて来るのはハングルと普通話。よく調べておられる。

この塔は1500年に再建されたもので重要文化財。背後には清水山。

子安塔からの眺め。前回来た時には、しきりと写真を撮ってやろうと、

観光客に声を掛けるオジさんがいた。勿論善意と思うが南禅寺の件で

来難くなったろう。とか考えてると写真は此処から撮れと声が掛かる。

別の人だったが世話焼きなのか、一人暮らしで誰かと話をしたいのか。

音羽の滝まで下って来た。此処は常に混雑している所だが誰もいない。

とても長い金属製の柄杓があって滝の水を汲む。それも初めて知った。

三重塔から仁王門越しに市街を望む。家族が何度も凄いって言ってる。

何事かと聞いたら此処で人の姿が見えない事だという。確かに清水坂

にも人影がない。夜間に来た事もあるが閉門後も観光客の姿はあった。

もし誰か清水寺に行くなら是非にでも早朝参拝を勧めたい。なぜなら

昼間はとんでもなく大混雑するからだ。さて清水寺から帰るとなると

普通は清水坂か清水新道を下って五条通に出るが、違う道を歩きたい。

という訳で清水新道の南側にある大谷墓地の道に入る。墓石の間だが

展望の良い尾根筋で爽快感がある。やがて道端に何軒か仏花を売る店

があったり。後でグーグルマップを見ると肉弾三勇士の墓もあるとか。

やがて映画のロケに使いたいような石垣白塀の道となる。土産物店の

立ち並ぶ清水坂もそれはそれで興味深いが、すぐそばにこんなに静か

な道があるのも驚き。この先で道を外れ大谷本廟北門から境内へ入る。

拝堂の脇に窓のない建造物がある。詰所の前にいた警備の方に聞くと

納骨所であり10階建てだとか。西側には8階建ても続いてあるので、

国道1号線から城塞の様に見えたのはこれらの建物だったに違いない。

併せて3万3千基の納骨壇があるらしい。とても丁寧に教えて頂いた。

総門を抜けると全身を筵で薦巻きされている大木があった。樹名板を

見るとソテツとか。この後は清水焼の窯元が並ぶ渋谷通に回って帰る。

 

 

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