摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

芦屋地獄谷から横池に睡蓮を見に行こう 2021.5

このブログのサイドバーに注目記事という項目がある。5月中旬から

1位が横池に睡蓮を見に行った話になっている。そういやそんな季節。

先週に梅雨入りし雨も沢山降ったので、地獄谷も横池も水は多いはず。

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満開はまだかなと思うが行ってみよう。桜もツツジも開花が例年より

早かったという事もある。開森橋まで来ると芦屋川の水も適度に多い。

雨が降り止んでからは4日目。2日前の日曜ならもっと良かったかも。

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今日は火曜日だが、高座滝へ向かうと前後に三々五々ハイカーの姿が

ある。多分日曜日には数珠繋ぎだったに違いない。混み合う滝前では

休まずに進み、中央稜の末端を越えて地獄谷に下りた所で小休止する。

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多少の準備をして入渓する。水量は恐れる程ではないが今までで一番

多いだろう。さて家族は昨年11月に骨折し、ちょうど6ケ月経った。

リハビリ通院は終わったし、日常生活に不自由があるように見えない。

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先月に行った北山公園での動きを見ても、芦屋地獄谷なら大丈夫かと

思ったのだが。後ろから見ていると滝に取りつくのに躊躇していたり、

右手だけに頼る無理なルートを取ろうとしている。その事を指摘する

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と、左手に力が入らないから怖いんだと怒られた。いまだ握力は12

ぐらい。ただ此の谷は沢歩きの対象というより、昔からゲレンデ間の

通路という役割があって、人工的なステップが必要以上に切ってある。

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とくに腕力を使うような所はないと思って選んだが、どうだったろう。

ちなみに巻き道が左岸についているが、真砂の斜面で滑りやすい上に、

むやみに高度が上がり危険度が増すばかり。川底を辿った方が安全だ。

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常には乾いているスラブの表面にも水流があった。今日は水陸両用と

云う事で月星ジャガーシグマを履いて来ている。人が歩いている所は

苔もヌメリも無いから、濡れていても一般的なルートを辿るのが良い。

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いつもの倍ぐらい時間をかけて小便滝までやって来た。右の谷に入る

とA懸に着くが、我々は正面の堰堤を越えて遡行を続ける。巻き道は

一旦右の谷を上がりトラバースしていた。毎回失念し藪を分けている。

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越えた堰堤の名は梅谷第二砂防ダム地理院地図には地獄谷と記され

ているが、如何にもハイカー的な呼び名である。通称がいつの間にか

根付いてしまったのかな。もっとも堰堤名が正しいという根拠もない。

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二段の直瀑。上段がドーム状の岩に囲まれた独特の雰囲気。この滝に

こそ名前があっても良いと思うな。ドーム内の左岸の道を落口へ巻き

上がる。この辺りからハムの右足底が痛くなった。どうしたんだろう。

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見るとジャガーシグマの横が裂けて、3センチ幅位の口が開いている。

其処から砂利が沢山入り込んだよう。随分前に鋭い岩角でかぎ裂きに

なったが、だましだましに使っていた。もう今日で御役御免にしよう。

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この付近の花崗岩は色がやや暗い。それでも今日の様に水量が多いと、

差し込む陽の光を反射して谷間全体が明るく見える。ナメ状の川床が

しばらく続く。やはり同じ歩くなら、まとまった降雨の後が望ましい。

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源流に近づくと周囲に巨岩が点在するようになる。たぶん最後の小滝。

此処では左岸に双子の巨岩が覆い被さるようにある。いつか転がって

谷を埋めるのではなかろうか。幾つか支流が入って来るが本流を行く。

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明瞭な奥の二俣に到着。本流は左俣で本庄山に突き上げている。詰め

れば魚屋道に出るが、右俣に入り風吹岩を目指そう。水量は3対1位。

この辺りから左右斜面に踏跡を幾つも見るが、ただ流れを追って行く。

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チェックストンが谷を埋める。この岩が最後の見所。後は段々と細く

なる流れを辿るのみ。前回も何も考えずに歩いていたら風吹岩に出た

という記憶があるので、あえて踏跡を探すこともせずに進んで行こう。

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いつか水流は無くなりシダ藪に突入する。人の足跡が掘れて階段状に

なっているので間違いないだろう。上がるにつれ道は次第にはっきり

してくる。やがて頭上からハイカーの話声が聞こえ風吹岩に飛び出す。

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芦屋地獄谷が沢歩きに値するかは別として、谷を遡行してスッキリと

ピークに出るのは稀である。一旦は座ったが通行するハイカーも多く

落ち着かない。家族はお腹が空いたと言う。横池まで行ってしまおう。

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横池へは北側から回り込む人が多いが、南側の稜線道を歩く方が近い。

道標の文字が読めなくなっている。分岐が多く昭文社の地図には迷の

マークもあるが、普通に進んで行けばやがて右側に横池が見えてくる。

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横池(雄池)に到着。例年より睡蓮の花は少ないよう。それに花弁が

やや小さいと思う。池の水が多いのでそう思うのかな。昨年一昨年

の記事を見直すと、どうだろう時期的に少し早かったのかも知れない。

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それでも例年通りピンクの花が咲いている。不思議な事に花が多い時

も一輪しか咲いていない。来る度にこの花を探すのが楽しみになって

いる。岸からは遠いので望遠で撮っている。さて昼食は雌池に行こう。

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池畔にある平たい巨岩に座り込み昼食の準備をする。久しぶりの炊飯。

炊き上がるまでは20分程掛かる。雌池の西側が広く伐採されていた。

打越峠へ向かうハイカーの姿が時々見えているが、 至って静かな場所。

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今日の昼食は親戚からお裾分けして貰った高級お茶漬け真空パック

に入った鮎・金目鯛・牛タンの具材。だし汁と熱湯を掛ければ完成だ。

上品な味付けで美味しいのは間違いないが、山ご飯にしては淡白かも。

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雌池では一時間以上休んでいた。帰りは魚屋道から会下山遺跡に下ろう。

風吹岩の手前で鉄塔工事の資材置き場だった所へ。ゴロゴロ岳と同じく

植林してある。苗木カバーが緑色なのは何故かな。六甲最高峰が見える。

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魚屋道を下っていると重機の大きな作業音が聞こえて来た。尾根道とい

う道標の有った分岐で高圧鉄塔の工事が行われていた。古い鉄塔の横に

新しい鉄塔を建設中だ。迂回路が設けられハイカーの通行に支障はない。

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新しい鉄塔は八分目ほど出来ている。見ているとクレーンで吊り上げた

鋼材をネジで固定し組み上げていくようだ。作業されている方々の姿が

カッコ良くて見入る。家族は一日見ていても飽きない様子。さあ下ろう。

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今日出会った動物

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地獄谷で見かけた沢ガニ君。大昔に長野県で一度だけ食べたことがある。

もともと甲殻類は好きでないので二度と食べたいとは思わない。名前に

沢とあるが堡塁岩でもよく見かけたので、水流の中にいるとは限らない。