摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

京都で早朝散歩・・・清水寺から知恩院の巻

京都の宿は高いという印象だけど、それでも供給過剰でスポット的に

安い部屋が出る。予約サイトの検索上位に上る為に1日だけ安い日を

設定したり。今日の宿はフランス資本。客も従業員も外国の人が多い。

5時10分に宿を出ると既に明るい。早朝散歩はまだ暗いうちに出て

朝ぼらけ(朝がおぼろげに明ける)を楽しんできたが、清水寺の開門

時間に合わせる為この時間の出発となった。膏薬辻子から綾小路通へ。

寺町通に突き当るが徐々に南下し松原橋で鴨川を渡る。牛若丸と弁慶

が出会った五条大橋はこの橋であったとか。松原通を東進して行くが

見覚えがない。何度も横切っていたはずだが意外に興味深い店が並ぶ。

松原通清水坂に名を変える頃には、前後に内外の観光客の姿を見る。

外国人の方が8割を超える。皆さん良くご存じ。昼間はとんでもなく

混雑する。仁王門下に到着したのは5時52分。開門をしばし待った。

先日テレビ番組で、清水寺には毎日のように朝参りする人達がいると

放送されていた。だが仁王門下にそんな人達はいない。すると南側の

参拝出口を逆行して行かれる地元の方達を見る。我々もついて行こう。

音羽の滝が皆さんの目的地だった。延命水を汲んで持ち帰られるよう。

身を乗り出して汲む人もいるが、用意の良い人は漏斗に長尺のパイプ、

ゴムホースを組み合わせた専用水汲み器を持参されている。なるほど。

観光客が舞台の拝観を終えて下って来るまでの、開門直後でなければ

出来ないだろう。飲用でなく仏事に使われるのかも。子安塔に向おう。

すっかり緑が濃くなった境内。南門から退出して清水山への道に入る。

南門すぐの山道だと清水山ピークの北側に出てしまう。少し南側から

京都一周トレイルにとりつく。4年前伏見稲荷から歩いて来た時は

この区間で足が攣ったほど辛かった。だが家族は覚えていないという。

今日はすんなり頂上に着いた。三等三角点は植林に囲まれ展望は無い。

一隅に石仏が鎮座していた。以前からあったかな。どうも記憶に無い。

賽銭が沢山置かれているが、これも従前の習慣ではないように思うが。

清水山からも京都一周トレイルを北進して行く。清水寺地主神社

下る道は台風による倒木を理由に閉鎖されたまま。2018年からで

修復される様子がない。2月13日にも歩いた峠から東山山頂公園へ。

時刻は6時59分。既に日は高く昇っている。麓が霞んだ音羽山から

醍醐山のシルエットがカッコ良い。水分を持って来るのを忘れていた。

公園の自販機でリアルゴールドを買う。どうにも物忘れが多くなった。

駐車場にはレンタカー(わナンバー)らしき可愛いキャンピングカー。

子供連れの外国人旅行者が車中泊されていたよう。ちょっと羨ましい。

そんな自由な旅行をしてみたいもの。保津峡辺りに朝霧が見えている。

東山山頂公園からは知恩院へ下ろう。円山公園との分岐に地蔵尊にも

賽銭が沢山置かれている。やがて大鐘楼に着いて境内に入る。開門は

清水寺と同じく6時、閉門は16時。本堂が巨大な幕で飾られていた。

浄土宗開宗850年慶讃記念だそう。三門も同じように飾られている。

清水寺とは違って観光客の姿はない。おごそかな雰囲気を感じながら

男坂の石段を下って行く。信仰心はなくも自ずと姿勢を正したくなる。

ところが駐車場に設置してある自販機を見て驚いた。何とガチャ併設。

500円を入れると小さな京都土産が出て来るらしい。その側面には

ガチャのカプセルを沢山抱えたお坊さんが、満面の笑みを湛えている。

それまでの荘厳な気分が吹っ飛んでしまう。あの時間を返して欲しい。

知恩院から新橋通。桜が満開時には観光客で大混雑だった祇園白川も

人影がない。鴨川では床の建設も始まっている。もうすぐ初夏である。

 

今日の自販機

 

今日のBGM・・・more than words / 羊文学


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