昨夜は近鉄の橿原神宮前駅近くに泊まった。綺麗な夕日が見えていた
ので快晴が予想された。朝ぼらけを楽しみたくて、４時に目覚ましを
セットする。外に出たのは４時半ぐらいか、意外に気温が低く１１度。
暗い市街を通り抜けて石川池の畔を進む。こんもりとした森は予想に
違わず陵墓（孝元天皇劔池嶋上陵）であった。甘樫丘を目指すのだが
道標の類は一切ない。これは意外。グーグルマップ頼りに歩いて行く。
住宅街を抜けるとフェンスで囲まれた農地に突き当る。本当なのかと
思うがフェンスの切れ目から細い道が伸びている。グーグルマップを
拡大すると此処を進めと指示される。いいのかと思いつつ進んで行く。
すぐ舗装された農道に出るが単なる近道で、フェンスを迂回する道は
あったはず。甘樫丘は国営公園だから案内は豊富だと思っていたのに
アプローチの仕方が間違っていたようだ。休耕田の中を山際に向かう。
山に入ったところで国営公園らしい遊歩道に出会う。あとで案内図を
見ると細長い園地の真ん中から入ったよう。公園の遊歩道って高みを
目指すようには作っていない。そこを最短距離で上がって来たみたい。
尾根筋まで上がって北東に進んで行くと、まず川原展望台に着いたが
樹木が伸びて眺望は良くない。写真も撮らずに先に進み三角点の有る
甘樫丘展望台に着いたが、こちらも公式サイトの写真より眺めは狭い。
人工的に整備された公園の展望台では視界は確保してもらいたいもの。
公式サイトを見て来られるとがっかりするレベル。大和三山が一望に
出来ますという謳い文句が嘘になる。一望じゃなくて個別に三望ほど。
東側には御破裂山（多武峰）。家族は遠い昔に訪れた事があるらしい。
明日香村のたおやかな農村風景が好ましい。明るくなって随分時間が
たっているが、まだ朝日は上って来ていない。盆地ならでは雰囲気だ。
西側に大和三山の一つ畝傍山が望まれる。その背後に双耳峰の二上山。
低いながらも雲がたなびいていて印象的だ。歩いた事ないけど機会が
あったら行ってみよう。手前の溜め池から蒸気霧が湧き上がっている。
時刻は５時１０分だがそろそろ帰ろう。西向きに下って行く道に入る。
園内は完璧に整備された公園である。それだけに橿原市街から道標が
無かった事や、展望台と称する所からの眺めがイマイチなのは訝しい。
自分は北に向って歩いている積りなのに、どうやら東に向かっていた。
ようやく山の端から日が昇った。立派な瓦屋根の御屋敷が並んでいる。
明日香村では景観形成基準に適合する住宅に補助金が出ているという。
今まで一向に興味を持たなかった地域だが、地図をみれば聞き覚えの
ある古墳や地名がアチコチにある。そういった散策も悪くはないかも。
またグーグルマップに頼って宿に戻った。朝食前にひと風呂浴びよう。
今日のＢＧＭ
