摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

荒地山(549m)焼肉山行

好天の金曜。行きたい所も思い当たらないが運動不足なのは否めない。

無理やり動機づけして山に行こう。JR甲南山手駅の近くに焼肉店

あったのを思い出した。ランチならば手頃なお値段で食事ができそう。

予約サイトの割引を使うために15時に予約を入れた。特に目的地を

決めずに家を出たのが9時半。市民ホールまで来ると荒地山が見える。

なだらかな尾根が東灘区内へ下っている。此の日の行程が凡そ決まる。

5時間もあれば時間は余ると思い。高座滝に向かわず城山経由にする。

芦屋川右岸の道は工事中で閉ざされたままだった。平日にも関わらず

多くの人が下って来る。空身の近所の方やトレイルランナーさん等々。

芦屋川右岸の工事が継続中なのは変わらないが、資材運搬用の軌道が

前回歩いた時とは違う位置。登山道を横切るように設置されているが、

道の部分だけ途切れている。ちょうど二人乗車の搬器が上がって来た。

荷物を運ぶ時だけ途切れた部分を繋げられるよう。どんな状態なのか

接続作業を見たかったが、それなりに時間が掛りそうなので先を急ぐ。

もう11時半近い。芦屋浜を望む展望所から。空に日暈が出来ていた。

天気は下り坂なのだろう。城山頂上に荒地山まで60分の標識がある。

下る時間を決めて歩く事はまず無いので、間に合うかなと心配になる。

熊の目撃通報があった所。真偽はともかく熊見ケ原とか名が付きそう

そんな冗談を言いつつ稜線の道を歩いていくが、こんな遠かったかな。

運動不足がたたって既に疲労感いっぱいだ。岩梯子を上る気力もない。

いつもは下降路に使う南側の道を選ぶ。だが此方も巨岩が積み重なる。

でも眺望は此方の方が良いかも知れない。風もなく穏やかな冬の一日。

この付近には野良猫が沢山いる。よく太っていて餌を呉れそうにない

我々には見向きもしない。岩場を越しても荒地山の頂上へはまだ少し。

コースタイム60分のところ我々は70分掛かってしまった。時刻は

12時30分。此処から風吹岩経由でJR甲南山手駅までどのくらい

掛るのだろう。珍しく昭文社の地図を持っているが面倒なので見ない。

いつもは黒岩経由で降りるが今日は一般道を選ぶ。迂遠なようだけど

傾斜が緩いので却って早く降りれそうな気がした。花崗岩質の雨裂と

云う地形だとか。比叡山で見られる真砂と色も細かさも異なっている。

芦屋ゲートの標識を見て、家族がそういや此方に行けば蕎麦屋さん

有ったなとか言い出す。いやいや高級すぎて我々にはとても行けない。

山歩きの最後に蕎麦で日本酒を飲み、バスで帰宅と想像だけしてみる。

思ったより早く風吹岩に到着する。此処まで来れば下りの時間も予想

できる。いつもは北側を抜けるが上がってみよう。新しく公設標識が

設けられている。ローマ字でカザフキイワーロックと併記されている。

岩とロックが二重なような気がする。例えばマウントーフジサンとは

表記しないみたいに。だが帰って調べると外国人に分り易い地図表現

として、地名の一部だけ英語に置き換えないという指針が有るらしい。

確かに氷ノ山をマウントーヒョウノと表記すると分かり難いって事か。

魚屋道を路傍に変なものを見る。三角錐の岩が金色に塗装されている。

躓きそうな岩に色が塗ってあるのではない。新たなヴァンダリズム?。

昭和な人間には分からない事が多い。高圧鉄塔の建て替え工事跡には

なぜか古い鉄塔の基礎から2m程だけ残してある。これは撤去費用を

惜しんだものか。植林する気持ちが有るなら、全て取り除いて欲しい。

更に下って行くと間伐区間。森作りとからしいがポリロープやペンキ、

木に括りつけられた古びた看板等、人工物が多くてが何とも言えない。

交野山の市民活動はスマートだったが、神戸で良い事例を見かけない。

焼肉店には14時40分に到着。上りは苦労したが下りはあっけない。

サラダやスープは残念だが、1089円で自分で肉を焼けるのは良い。

全国チェーンで割引も駆使できる。家族を山に連れ出す口実にもなる。