摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

花瓶頂(273m)・・・・・・西貢・・・2017年12月12日

旅行初日、阪神電車の始発に乗り、関空発8時30分香港行きに

間に合った。このチケットは8月に、片道2000円で買ったのだが、

その後に、香港エクスプレスとピーチが競合して、1400円前後の

チケットも出ていた。このLCC2社だけで一日7便も運行している。

手持ちの香港ドルがほとんどなく、交通カード(オクトパス)の残高

は64元。空港での両替は高いので、せずにA21空港バスに乗る。

一律33元と空港バスは高い。最初のバス停「青嶼幹線収費廣場」で

下車する。17元だと思っていたが料金体系が変わったみたい。下車

したのは海側だが、地下道があったので山側のバス停に移動できた。

少し空港方向に戻って、最初に見えた階段を登る。多分此処だろう。

違っても引水路で、平行に移動することは可能なはず。旅行初日に

登れる山を考えて、空港から市内への途中にあるこの山を選んだ。

山頂までコンクリ階段が続くので敬遠していたが、選択肢が他に

無くなってしまった。汲水門大橋側に下る道は舗装されていない

ので、そちらへ歩いてみようと思う。一つ肝心なことを忘れていた。

出国してから直ぐにバス停に向かったので、水を補給していない。

今日の天気は一応晴れ。歩きだすと暑くなり長袖Tシャツ一枚に

なる。半袖でも良い位だが、日本は寒いので冬服で家を出てきた。

晴れという割にはボーっと霞が掛っている。中国本土から流れ

てくる微小粒子状物質(PM2.5)スモッグだろう。風が強けれ

ばスッキリ晴れることもあるそうだが、旅行で日よりを選べない。

直線的に階段道を登って行くので、標高をぐんぐん稼ぐ。元より

300mに満たない標高なので、30分も歩くと山頂が近くなった。

100段ごとに階段に数字が記してあったが、最後は1293段。

チョークなので雨が降れば消える。グループ山行の案内だろう。

階段は空港関連の通信施設まで。残り数十mで山頂に立つ。

水は機内で飲むために持っていた残りが、250mlほどだけ。

西側には、昨年11月に歩いた大峯峒から、老虎頭に続く連嶺。

水分がないので、昼食用に持って来たパンも食べる気にならず。

香港特有の大きな三角点。山名と標高が記してあればと思うが。

何しろ日本や韓国のように山名碑がある山は少ない。此処も同じ。

山頂から良く踏まれた道が南側に伸びている。緩やかな平原状を

歩いて行くと左右に道が分かれる。右(南)側に進むと迪士尼樂園。

ボーっと見えているのが、迪士尼樂園(ディズニーランド)の建物群。

開業当初は別として、その後は空港や地下鉄でディズニーランド帰り

って感じの人を余り見掛けない。経営は大丈夫?と要らぬ心配をする。

我々は、左(東)側の道に入る。海を見ながら歩くのは気持ち良い。

雲が多くなり、日が陰って来たので、気温も少し下がった。何とか

手持ちの水分で最後まで歩けそう。また失敗しないよう記しておく。

山名の由来だろう花瓶石という岩がある。地図によっては花坪と

記してある。台座のような平たい岩に、方形の巨岩が乗っている。

その下に見えるのが花坪村。今は私有地で立入禁止の札がある。

海岸まで下ると、コンクリ舗装された道が通っている。これを北へ

歩けば、汲水門大橋を経て、歩き始めの収費廣場に戻れるだろう。

道沿いには民家があり放し飼いの犬もいる。盛んに尻尾を振って

るが、吠えるので怖い。香港では躾されて全く吠えない犬が多い。

その辺が両極端で、今回の旅行では吠える犬に何度か出合った。

土地の狭い香港で犬を買えるのは、余程の金持ちか、不便な所。

歩道は汲水門大橋の完成に合わせて、ハイキングコースとして

整備されたように思われる。道沿いにベンチや東屋などもある。

下ってきた花瓶頂を望む。名前の割には平凡な山だが、今歩いて

いる道と組み合わせれば、手軽なハイキングコースとして魅力的だ。

汲水門大橋がだんだん近くなる。汲水門海峡を隔てて、ランタオ島

馬湾島を結んでいる。日本の企業(熊谷組他4社のJV)が受注して、

完成当時は鉄道・道路併用の斜張橋としては世界最大だったという。

狭い海峡を、ひっきりなしに船が通過する。眺めていると飽きない。

この後でバスの車窓から見たコンテナヤードは、とてつもなく広大。

港としての大きさでは、神戸はとてもかなわないと思ってしまった。

コンクリ舗装された歩道は橋桁の方に下って行くが、バス停に行く

には遠くなる。途中で左(西)側に進む地道に入って車道脇に出る。

少し心配していたが、青嶼幹線収費廣場まで歩道が続いていた。

再びA21空港バスに乗る。料金は26元だったのでオクトパスの

残額で間に合った。尖沙咀に到着したら、まず両替をしなければ。

「慢慢行」さん(2017/10/22)のブログを参考に致しました。多謝。