摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

明屋海岸キャンプ場・・・島根県 海士町

この日は西ノ島の明屋海岸キャンプ場で幕営する。通年営業しており

しかも無料である。但し観光案内所で利用申請をしなければならない。

最も良い点は交通の便がある事、村営バスの豊田線で近くまで行ける。

菱浦港15時45分の豊田行きに乗車。正式なバス停名は明屋だけど、

車内の電光表示は明屋海岸入口となっている。観光客には分りやすい。

西ノ島町営バスの国賀バス停の件を思えば、その姿勢の違いは明白だ。

明屋バス停からキャンプ場まで200mとある。道標に従って進めば

広い駐車場に着く。立派なトイレと飲料水の自販機がある。これらは

観光客とキャンパーの併用施設という感じ。一段下がキャンプサイト

観光案内所で現在はフリーサイトと説明されたので、ベンチの近くに

テントを張ってみる。僅かに傾斜はあるが昨夜を思えば快適にすぎる。

気温は26度位ありそうだ。温かい内に水シャワーを浴びてしまおう。

手前が炊事棟でカマドが並んでいて、焚き火で炊爨することが出来る。

奥に男女別のシャワー室。冷水だが水量多く快適である。これも無料。

ベンチに戻ってタオルを広げれば、日に当たってどんどん乾いていく。

それではキャンプ場周囲を散歩してみよう。カラスが狙っているので

食料はもちろん軽い物はテントに仕舞おう。西側へ進むと海岸沿いに

歩道が設けてあった。一番奥に小さな砂浜があるが海水浴場だろうか。

知夫里島赤壁と同じく赤い色の断崖。それが明屋の名の由来ようだ。

最近は海上の岩場の洞穴がハート型に見えるというのが、売りだとか。

確かに此処から見るとそう見えなくもない。しかしちょっと遠いかな。

振り返ってキャンプ場方向。東側の丘に道があるよう。行ってみよう。

現在の所、キャンプサイトに一人用の小さなテントが二つ貼ってある。

いずれも魚釣りが目的の単独キャンパー。内お一人は長期滞在のよう。

遠い昔に西表島でキャンプした時の事を思い出す。完全自給自足生活

する爺さんと離婚して旅に出たという青年がいた。色々話を聞いたり

濃密な一夜だった。今回の人達はそこまで長期の滞在ではないようだ。

石段を登っていくと丘の上には灯台があった。管理用の歩道だったか。

入口ドアの上に野田埼燈台と野田埼北東方照射燈と二つの扁額がある。

周囲をぐるりと回ってみるが、樹林に囲まれていて眺望は得られない。

ところが片隅に三等三角点があった。点名「野田岳」標高70.7m。

西ノ島で国賀海岸へバスで行けたので生まれた日程の余裕。山らしい

山も歩いていないのに、一日で2つの三角点を見ることが出来た幸運。

そろそろ帰って明るい内に夕食を済まそう。立派なトイレ棟に比べて

キャンプサイトは広くない。快適に過ごせるのは5張りぐらいまでか。

でもロケーションは過去に過ごしたキャンプ場の中でも上位の部類だ。

今日の夕食。菱浦の食料品店で買った物。生鮮食品はなく冷凍食品を

買おうとしたが普段の2倍~3倍の値段。即席麺も高い。そんな中で

安いと思ったのが正麺カップ。後で調べるたらメーカー希望小売価格。

お米は菱浦港の売店で買った海士町コシヒカリ。ちょっと焦げたが

まずまず。何より正麺カップは全くインスタント臭もなく絶妙だった。

まあ半分はローケーション効果かな。夕日は断崖の陰に沈んで行った。

此の日は夜明け前から行動していた。夜20時近くになってようやく

暗くなった。気温も高かったのでシュラフカバーのみで十分。地面も

冷たくなかった。岸に打ち寄せる波の音も気にならずぐっすりと眠る。


今日のBGM 


www.youtube.com