摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

ミツバツツジ咲く山羊戸渡から掬星台へ

週末は人出を嫌い外出しない事が多くなったが、此の日は第三土曜日。

リュックサックマーケット開催日なので、それを理由に行ってみよう。

神戸市バスを利用して、掬星台に比較的楽に行ける山羊戸渡を選んだ。

f:id:aw2q:20220416203503j:plain

市バス16系統で六甲ケーブル下まで乗車する。久しぶりに乗ったら

バスカードは使えない(令和4年3月末利用終了)と言われてしまう。

阪急阪神だけでなく、神戸市バスまでがイコカの軍門に下ったようだ。

f:id:aw2q:20220416203531j:plain

ハムはプリペイド方式は時代遅れだと思っている。インセンティブ

ほぼ無いイコカに魅力を感じない。保証金も必要なので使いたくない。

表六甲ドライブウェイを歩き山羊戸渡入口ヘ進む。山桜と新緑が綺麗。

f:id:aw2q:20220416203543j:plain

ドライブウェイを外れて六甲川を渡渉する。ピンク色が一面に散って

いた。山桜ではなくドライブウェイ沿いに植林された桜の花弁だろう。

ちらっとそのまま遡行したいなと思ったが、足拵えもないので諦める。

f:id:aw2q:20220416203612j:plain

少し上ると長峰山の主稜線が見えて来る。山羊戸渡もミツバツツジ

多い尾根であるとは認識している。ただ高木が多いのでハチノス谷の

両岸尾根の様な密生度は記憶にない。あまり期待せずに歩いてみたい。

f:id:aw2q:20220416203626j:plain

山羊戸渡の下部では、若葉が先に萌え出している株が多い。やっぱり

今年は不作の年かな。と思わずにいられない。家族が此処を歩くのは

何年ぶりだろうと言い出す。そうかハム一人の時に歩く事が多かった。

f:id:aw2q:20220416203639j:plain

最初の急登をこなすと標高約520mのピークに達する。地形図では

プラトーのようだがキレットがある。息の上る所なので此処では毎回

小休止する。座るのに良い岩もある。テルモスのコーヒーをいただく。

f:id:aw2q:20220416203723j:plain

10m程の岩場を降りて、又急な尾根に取りつく。左側に長峰山頂上、

天狗岩の尖峰が西谷を挟み見えて来た。今まで余り注視した事は無い。

それが今日は進むにつれて、姿が徐々に変わって行くのが面白かった。

f:id:aw2q:20220416203741j:plain

背後には表六甲ドライブウェイや東灘区の市街が望まれる。下生えは

ミツバツツジが密生している。ところがほとんど若葉だけが先に萌え

出していて一面が黄緑色。この辺りでは花は所々にしか咲いていない。

f:id:aw2q:20220416203758j:plain

藪越しに眺める長峰山。主稜線にほぼ正対している。過去歩いた記憶

と一致する姿と言える。ところで摩耶山系のミツバツツジは人の背位

から数メートルまで成長する。山羊戸渡にあるのは背の高い木が多い。

f:id:aw2q:20220416203812j:plain

この二者は同じ種類なのだろうか。高木は頭上に咲くので印象が薄い。

残置ロープの設置されている個所。都賀谷側が急激に切れ落ちている。

その斜面に高木のミツバツツジが咲いている。上から見ると存外綺麗。

f:id:aw2q:20220416203830j:plain

尾根道沿いにある背の低いタイプ。少し若葉が萌え出てしまっている。

肉厚で濃厚な色の花弁は高木のツツジでは見られない。キレットから

ひと登りそして短い針葉樹林を過ぎれば、尾根も穏やかになって来る。

f:id:aw2q:20220416203859j:plain

尾根が段々細くなると632ピークも近い。やはり都賀谷側の斜面に

高木のミツバツツジが花を咲かせている。奥行きのある景色が見事だ。

つい近寄りたくなるが、踏み外すと二度と戻って来れない程の急斜面。

f:id:aw2q:20220416204028j:plain

632ピークに到着。西谷側に少し進むと背の低いツツジの濃密な藪

があった。山羊戸渡の歩道沿いでは此処だけだろう。色の濃いものは

今朝咲いたばかりで、やや薄いのは昨日位に咲いたのだろうと思われ。

f:id:aw2q:20220416204107j:plain

西谷側への踏跡が太くなっていた。進行方向を誤り行って来いする人

が多いんだろう。632ピークでは休まず進んで行く。西谷側尾根に

白い山桜が満開だ。残念ながら天狗塚はその裏に隠れて見えていない。

f:id:aw2q:20220416204121j:plain

西谷側斜面を斜行し脆い露岩帯に出る。眼下に表六甲ドライブウェイ

遠くには六甲ケーブルの山上駅舎も見えている。右にはサウスロード

下の岩場が見えていて、家族が思わず「私が落ちた所?」と言い出す。

f:id:aw2q:20220416204212j:plain

その話を蒸し返すと又ハムが責められる。先を急ごうっと。天狗塚が

異様に尖って見えて来た。石鎚山天狗岳の様じゃないと話を逸らす。

山羊戸渡は何度も歩いているが、こんな見え方するのに初めて気づく。

f:id:aw2q:20220416204231j:plain

背の低い熊笹が現れると終点も近い。神戸市立自然の家の背後に出る。

掬星台へは奥摩耶ドライブウェイの歩道を進む。擦れ違うハイカーが

多い。四月は新入生歓迎ハイクという感じのグループが多く見られる。

f:id:aw2q:20220416204243j:plain

摩耶仙人さんの事が気になって徳川道に入ってみる。新穂高の登山口

まで行ったがケルンは見つからず。もう少し下ってみるべきだったか。

「すぐまや」の石柱からドライブウェイに戻ったが、その間にもない。

f:id:aw2q:20220416204329j:plain

岩の丘と子供の丘の鞍部。ターザンロープがあった広場。どれも今は

過去の呼び名であって初めて来る人には通じない。ミツマタが満開だ。

色んな種類の桜が見頃になっている。例年よりも少し早いと思われる。

f:id:aw2q:20220416204519j:plain

掬星台ではリュックサックマーケットが開催中。相変わらず出品者は

少ないのだが来客数とバランスが適当で良い感じ。ところが風が強い。

風速7mほどで商品が飛ばされそう。次々店仕舞いされてたのが残念。

f:id:aw2q:20220416204536j:plain

一回りしたが魅力的な出品はなかった。同時開催のアコースティック

ピクニックは開店休業、中国語講座は設置した大型のテントが飛ばさ

そうで講座どころではなかったよう。そのぶん視界はスッキリしてる。

f:id:aw2q:20220416204548j:plain

下山は天狗道から行者尾根に入る。昨日は少しだけ冷雨が降っていた。

山羊戸渡では影響が少なかったが、行者尾根は風当りとの兼ね合いか

花弁が委縮してしまった株が多い。今朝開いた様な花が見当たらない。

f:id:aw2q:20220416204559j:plain

この株は松の枝葉が傘の役目を果たし守られたかな。ミツバツツジ

花は冷雨に極端に弱い。気温が低く雨量が多ければ、全山全ての花が

落ちてしまう事もある。昨日の僅かな雨でもこれほど影響があるのだ。

f:id:aw2q:20220416204610j:plain

落下していないのもシワシワになっていたり、茶色くなったりしてる。

それでも低木のミツバツツジの株の多さでは、山羊戸渡の比ではない。

中には綺麗に咲いている株もある。それなりに楽しみ乍ら下って行く。

f:id:aw2q:20220416204621j:plain

家族が筋肉痛を訴えるので中腹の露岩で小休止。昨日長く休んでいた

カンフーの練習に行ったせいと言う。掬星台であれだけ強かった風も

此処では吹いていない。うららかの春に陽に照らされハイキング日和。

f:id:aw2q:20220416204632j:plain

中段の岩場から三本鉄塔を望むが、北側斜面の山桜は散り終っていた。

さて山羊戸渡と行者尾根ともマーキング類は皆無で気持ちよく歩けた。

テープもペンキも自然汚損であることが、少しは浸透して来たのかも。

f:id:aw2q:20220416204649j:plain

青谷道をブラブラ歩いて下って来た。途中の茶畑でも新芽が萌え出て

いた。饅頭付きの緑茶セットが600円だったか。我々には少し高い。

今日の夕食の予算は500円。宝くじの当選を妄想し乍ら家路に着く。

f:id:aw2q:20220417122130p:plain

旧オテルド摩耶の下までミニバイクで来た人を、警備員が止めていた。

六甲山牧場より以南の奥摩耶ドライブウェイはバイク走行禁止だとか。

そういや見た事ない。たまにパトカーが走るのはその取締りなのかも。