ほしだ園地の吊り橋を見に行きたいと前々から思っていた。コロナで
閉鎖されていた時期もあったりで、今まで伸ばし伸ばしになっていた。
ただ公式ブログを拝見すると、どうやら紅葉が見ごろを迎えたようだ。
12月1日満を持して行ってみよう。起点は京阪電車の私市駅となる。
待ち合わせかハイカーの団体がいらしたが、その人達以外は我々だけ。
沢山の標識があると思っていたが、そうでもない。国道168号線に
出た所で迷っていたら、往年の名クライマーって感じの方に抜かれた。
きっと園地のクライミングウォールに行かれるはず。後をついて行く。
国道から離れ天野川左岸の歩道を進んで行く。盤船渓谷という看板も
有るが水質は非常に悪い。それに陰気な道で気分は少しも上がらない。
昨日は夜半に雨が降った。徳島県では竜巻注意報も出た位なので風も
強かったろう。イチョウの葉が落ちて、黄色い絨毯を敷き詰めたよう。
かわぞいの路は最後に少し急に上り、再び下ると国道に出て数十mで
ほしだ園地に到着する。やっと整備された公園らしい雰囲気となった。
歩道を150mも進めば広い駐車場に到着する。ほとんどの人は車で
来られるのだろう。結局行き帰りで出遭ったのは単独2名だけだった。
駐車場を抜けると天野川左岸の崖に設けられた桟道を進む。公式には
森林鉄道風歩道橋と云うらしい。基礎も木製で作られた立派な建造物。
園地案内所「ピトンの小屋」前に到着。私市駅から45分掛っている。
コースタイムは40分なのでやっぱり歩行速度が遅い。案内図を頂く。
すぐ吊り橋に行くのではなく、らくようの路を歩いて展望台に行こう。
ピトンの小屋の裏側。モミジの大木があるが葉は黄色い。どうも赤く
ならないまま落葉しそうな感じ。何となく葉に元気がないように思う。
急な土留階段を上がり峠状の所からの眺め。実は此の日見た中で一番
好ましいと思った景色。写真よりも実際はダイナミックな感じである。
下生えの黄葉がフワフワした感じに風に揺れている。落葉樹、針葉樹、
照葉樹が入り混じる林相だけど、黄葉に照らされて明るい林に見える。
ひとしきり階段道を上ると平坦な道となる。この付近の山々の特徴を
表している。台地状で頂部が平坦な割に斜面は、傾斜がきついようだ。
ほしだ園地だけでは物足らないと、交野山から継続して歩けないかと
考えたが無理のよう。その理由は北側の山上に見えるゴルフ場である。
ピトンの小屋前から40分で展望台に到着する。吊り橋を遠望できる。
その向こうにはポンポン山や愛宕山。京都タワーも見えるはずだけど。
展望台からはほんの僅かでトイレのある広場。吊り橋へは尾根伝いに
10分の距離だけど、家族が一旦谷に下って下から橋を見ようと言う。
さえずりの路という急な階段道を20分も下ると、吊り橋を見上げる
所に出る。此処はピトンの小屋から5分程の所で、ほぼ元に戻ってる。
吊り橋へのメインルートらしく、広い舗装路が緩やかに上がって行く。
ちょうど橋を真横から見ることができる。大勢の人影が中々に面白い。
吊り橋の北端に到着。逆光となるので肉眼ではよく見えたが、写真は
駄目だった。平日の今日も大勢の方がいるが、休日は相当混むらしい。
橋には門扉があり9時30分から16時30分が利用時間。その後は
閉鎖されるのだろう。家族が先に進んで行ってしまう。追いかけよう。
雲の流れが早い。陰ったり照らされたりの繰り返し。橋の上から見る
木々は茶色や黄色が主体。紅葉というよりは黄葉って言った方が合う。
何やら前方が騒がしい。若い男性が「怖い!」と言い膝立ちで金網に
しがみついている。連れの女性が宥めているが止まない。冗談だろう
と思っていたが本当みたい。家族は飛んでワザと揺らしたりしている。
ハムが歩いて行くのも揺れるから怖いとか言っていた。それでも人が
途切れると渡って来られる。戻るのは無理と展望台の方向に進まれた。
やはり南側から見た方が順光で良い。大きなカメラを構える人もいる。
谷間から此の歩道を上がって来ようと思っていた。貰った紙の案内図
には通行できるように載っている。訂正なり補完なりしてほしいもの。
吊り橋を渡り北側に戻る。ネット上にある過去の写真も大体こんな色。
モミジが少なくても鈴鹿だともっと赤いと思うが、何が違うんだろう。
帰りは舗装路を歩かず、ぼうけんの路に入る。此処も最初は急な下り。
一般的な園地の遊歩道に比べて、歩きがいがあるというか結構堪える。
土留の丸木を含めて園地の施設はほとんどが木製。それがとても良い。
先々の補修には手間が掛かるだろうが、見た目も良くて足にも優しい。
見上げるモミジは薄黄色で、このまま落葉しそうだ。種類が違うのか
土壌が違うのかとか考えたりして、帰ってネットで調べるが分らない。
同じ道を私市駅に戻る。桟道入口のモミジは見事だけど、園内で見た
真紅のモミジは此の木を含め2本だけ。全般に黄葉の方が綺麗だった。