摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

甲山(309m)へ黄葉ミニハイク

家の窓から見える山を歩こうと中山と六個山へ行った。だけどもっと

近くに見える甲山(かぶとやま)に、家族が一度も登っていないのに

気付く。ハムは一度だけ。紅葉も期待できる時期なので行ってみよう。

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夙川沿いに歩き北山公園を抜けて向かう。甲山自体はつまらないので、

周囲の山と組合せないと時間を持て余してしまう。なるべく河川敷を

歩いてみたいと思うが、それほど長く続かず護岸上に上がってしまう。

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赤く紅葉した桜の葉は、ほとんど落ちてしまっていた。川面に浮かぶ

落葉も黄色いものが多い。夙川の水量は普通ぐらいかな。布引貯水池

渇水状態を思えばに比べれば多いかも。いつになく水が澄んでいる。

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JRの鉄橋を潜り護岸上に出た所に、葉を残している桜の木があった。

夙川全体でもこの一本だけ。中々見事。紅葉する木だと認識はあるが、

自宅の近くにも桜の木は沢山あるので、夙川まで見に来る気もしない。

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他には白い小さな実をつけたナンキンハゼの大木が、キレイだったが、

それほど見るべものもない。河原には季節外れかクレソンも小さな株

しかなかった。セリもあると聞いたので、探してみるが分らず仕舞い。

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銀水橋から北山公園に入る。どうも紅葉じゃなくて黄葉って感じだな。

六甲山系の樹木は全て治山の為に植えられたもの。生育の早い照葉樹

が多く落葉樹は少ない印象だが、こうして見るとそうでもないのかも。

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西側の歩道を上がって行き、展望所に出た所で雨が降って来た。陽は

燦々と差しているのにパラパラ小雨が降っている。芦屋市内が霞んで

いるのは雨のせいのようだ。此処は木陰なので止むまで待っていよう。

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10分程待っていたら東の空が青くなった。展望所から僅かな上りで

北山池に到着する。此の池は三つに分割されていて、上の写真は中段

の池である。背後の山が借景になっていて良い感じと、しばし見入る。

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花見広場に桜が咲いていた。十月桜や冬桜といった品種が植えられて

いる。ただヒマラヤ桜のように盛大に咲く木ではなく、交配で無理に

作られた木という感じがする。狭い庭で見るのに向いているかと思う。

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緑化植物園内の北山山荘に寄れば良かった。格別に紅葉の美しい所だ。

北山貯水池へ向かう途中で、絶叫岩(たぶん)の頂部に上がってみる。

鷲林寺南町辺りの高級住宅街が良く見えている。平頂なので休憩適地。

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北山貯水池に下る手前。高圧電線の下が、ごく最近に伐採されたよう。

少々乱暴な切り方のように思うが、上から見下ろしているので、そう

思うだけで普通だろう。公園内だから多少の配慮があっても良いかも。

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貯水池畔に出ると北風が強い。土曜日なので通行する人は多いのだが、

ベンチに座る人はいない。東屋の裏に座り込みバナナ各一本の小休止。

北風さえ避ければ陽射しは強いので、それほどに寒さは感じなかった。

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北山貯水池から大師道を渡り北上する。自然観察池手前から東へ進む。

池畔にモミジが何本か植えられているが、それほどの景色とは言えず。

どうも紅葉目当てに甲山に来たのは的外れ。ろくに下調べしていない。

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準備が十分ではない我々は気が引ける登山口の看板。甲山には4本の

登山路があるが、ハムが歩いたのは此処から一度だけ。それも自転車

で来たのでピストンしている。今日は南東のバス停に下ろうかと思う。

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登山口から頂上までは標高差は86m。時間にして10分足らずだが、

どんな準備がいるのか。その答えは頂上で分かった。土留階段が続く。

やはり黄色くなっている葉はあるけど、紅葉って感じじゃないんだな。

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ゴロゴロ岳の向こうに見えるはずの六甲山がガスって見えない。また

雨が降っているんだろう。今日は一日中、冬型の気圧配置で時雨模様

みたい。寒冷前線の通過なら急激に寒くなるはずだが、そうでもない。

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頂上の手前でポツポツと来た。でもこのぐらいならすぐに止むはずだ。

家族が紅葉した灌木を指さし「触るなよ」と言う。山漆の木だろうか。

ハムは鈴鹿で漆にかぶれ、首より下の全身が真っ赤になった事がある。

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登山口から10分足らずで甲山の頂上に到着。広い草地なのに周囲は

樹林に囲まれて全く展望は無い。ただ空が広いだけで山名碑すら無い。

西宮市はハイキング道整備をする気が、全く無いのをよく表している。

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三角点の写真を撮っていたら本降りになって来た。その途端に山頂に

いた数組10名程のハイカーが、全員さっとカッパを取り出し着られ

て驚いた。なるほど看板の山登りの準備とは、そういう事だったのか。

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もちろん我々は今日も雨具は持っていない。神呪寺を差指す私製道標

を見て下りを急ぐだけ。少し下ると大阪平野の眺めの良い所があった。

晴れている所と雨が降っている所が、はっきり別れていて面白い眺め。

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13分で神呪寺(甲山大師)境内に到着した。此方に下るのは初めて、

新しく立派な伽藍に吃驚した。ホームページを見ると最近の上棟では

ないので、屋根と壁を補修されただけかも。雨は小降りになっている。

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境内には東屋のある展望台が設けられていた。もちろん本来は参拝者

向けなんだろうけど、屋根の下にはハイカーが大勢雨宿りされている。

先程まで雨が降っていた大阪も晴れている。きっと夜景も綺麗だろう。

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神呪寺の境内も拝見したいと思うが、数分後には一時間一本のバスが

通過する。写真を取らせて貰い下山した。背後の甲山は落葉樹ばかり。

この一角が寺領なのだろうか。北東側は針葉樹の植林帯となっている。

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神呪寺から阪急甲陽園駅に出るのも一考だが、西宮に用があって終了。

すぐに阪神西宮行きのバスが来た。その頃には空は晴れ渡り眩しい位。

紅葉は見れなかったが最後に変化が有り、楽しいミニハイクとなった。

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