11月28日は快晴の予報の日曜日。紅葉サンデーって言っても良い。
混雑するのは必至だが見逃せない。二本松林道に行ってみようと思う。
最近はずっと良い天気が続いている。行楽の秋とはよく言ったもんだ。
新神戸駅前辺りでハイカーの多さが感じられた。さて何処を歩こうか。
新幹線の高架を潜ると既に数珠繋ぎ。猿のかずら橋から城山に上ろう
と思っていたが諦めた。北野道の分岐の上で道標に従い尾根道に入る。
登って行くと何だかカラッとしている。前回歩いた時は暗い照葉樹の
森だったのに、やけに明るい。此処もまた強度の伐採がされたようだ。
家族が「砂漠のよう」って呟いた景色。斜面の土はほとんど砂に近い。
これほど伐採をして大丈夫かって心配するが、しょせん素人の浅知恵。
猿のかずら橋からの道との合流点。ハーブ園の山頂駅が近くに見える。
肉眼では摩耶山上の鉄塔群が良く見える。学校林道の三本鉄塔も然り。
東屋の手前では伐採後に育ったと思われる下生えの木が黄葉している。
伐採はいつ頃されたのだろう。既に数年経っているのかも知れないな。
東屋の周囲は、二週間前に来た時はイノシシに掘り返され、耕運機を
掛けたみたいだったが、訪れる人が多かったのか踏み固められていた。
稜線を西進し二本松林道に出る。いきなり紅葉した木が迎えてくれる。
実際にはもっと綺麗だったが、光が無く褪せた色合いに写ってしまう。
堂徳山頂上への道を左に分けて進むと、印象深いモミジの大木がある。
山影にあるせいか年によって色づきが大きく違う。今年はかなり良い。
再度山ドライブウェイを渡ってからが、一般的には二本松林道である。
此処も既に色づいているので、林道に入って以降も見頃かと思われる。
林道入口で早速モミジが迎えてくれたる。周囲の緑の葉も同じモミジ。
この辺りは来週末でも見頃である予感がする。特に谷側の緑色が濃い。
快晴で光が強すぎるのだろうか、肉眼で見た通りに写らないのが残念。
先行するのはオバサンの団体らしくワイワイ賑やか。歩みを遅くする。
二本松林道の前半は見上げるモミジが美しい。上の写真の色は実際に
見たのと変わらない。やはり赤だけでは黄色や緑色もある方が良いな。
燃えるようって表現が合うな。下から見上げることによって何本もの
木の枝が重なって見えて奥行きが出る。見上げ乍らごくゆっくり歩く。
メタセコイヤ林は二週間前に比べ、茶色っぽくなっているよう。少し
時期が遅かったように思う。最盛期には西日を浴びると黄金色に輝く。
猩々池手前では再びモミジの林となる。左側の谷下からはハイカーの
賑やかな声が聞こえて来る。大師道から大龍寺に向われる方達だろう。
相変わらず水量少ない猩々池(しょうじょういけ)。池畔には沢山の
ハイカーが休憩されて、ベンチの空きも無いのでそのまま進んで行く。
鯰学舎前を通って大龍寺に出るのがメインルートだが、あまり好きな
道でない。善助茶屋へ抜ける脇道に入る。落ち着いた好ましい雰囲気。
大龍寺の石段下もハイカーで大賑わいだ。本殿前の大イチョウを見に
行こうかと思っていたが諦める。縦走路を西に入って鍋蓋山を目指す。
修法ヶ原池への道を右に分けると鍋蓋山へは残り1km。土留階段が
砂利で養生されているのは珍しい。よほど浸食されやすい所だったか。
鍋蓋山までの中間地点辺りに展望の良い所がある。昔から良い休憩地
だったが、さして景色は良くなかった。ここら辺りも伐採されている。
鍋蓋山の頂上に到着。直下の急坂が家族には難しいかと思っていたが、
幅広い土留階段道となっていたので普通に歩けた。二段に別れた頂上。
大きく伐採されて展望は良いが、台地状で登頂感は得られない山頂だ。
おまけに団体ハイカーの休憩が多い所で、少人数では肩身の狭い思い。
そそくさと山頂は辞して七三峠に向けて下って行く。この道は山深い
ようで人の生活の残滓が感じられる。モミジの木が多いのもその一例。
南側へ直進しても二本松林道に出ると分かってはいるが、帰りが遠く
なるので、道標に従って東側の道に入る。前後には二組のハイカーが。
不可思議な門柱は何だろう。この下に昔あった学校のものであろうか。
それ以前にあった住宅のものか。左側のモミジの大木は知ってるかも。
舗装道路に出た所にある公設道標。二本松林道は今歩いて来た方向に
示されている。初めての人には分かり難いだろう。林道は東西に長い。
道標が行き止りと示す方へ進んでみると、トンネルが封鎖されていた。
遠い昔に通り抜けた事があるような。この先で二本松林道と合流する。
廃道となった広い舗装路に落葉が降り敷いて、何だか不思議な雰囲気。
右手には広い建物跡。このまま下って行けば二本松林道に出るはずだ。
学校跡がシイタケ栽培所となっていた。白いビニールハウスの手前を
抜けて二本松林道に下る。陰気な所で何度か歩いているが好きでない。
林道を東に向かい猩々池に戻ろう。杉林越しに見るモミジも実際には
色鮮やかなんだけど、写真技術が無くて綺麗に写せないのが至極残念。
ただ見上げた写真はそれなり。いつもは出会う人もいない二本松林道
だが、猩々池までで三組と擦れ違う。メジャーになりつつあるのかな。
再び猩々池に戻って来た。写真には写っていないが団体のハイカーが
何組もいるいらっしゃる。大龍寺から来て大師道に下られる方が多い。
大師道下り口にある真紅のモミジ。数十名がカメラを上に向けていて、
渋滞気味。待ってられないので、かなりの人数を追い越させてもらう。
暗くて湿っぽい、廃屋が有って気味が悪い谷道。なぜこんなに人気が
あるのかな。そういう自分が歩いているのは、単に楽な行程だからだ。
灯篭茶屋を通り過ぎた所で、ビーナスブリッジへ上って行く道に入る。
再度山ドライブウェイまでの短い間が、格段に紅葉がキレイな区間だ。
歩いて来た道を振り返る。西向き斜面なので、もう少し夕暮れ近くに
なると紅葉が輝いて綺麗だ。以上で今日の紅葉狩りは終り。豊作の年。
ビーナスブリッジに到着。評判悪いレストランにも客の姿がチラホラ。
地上では昭和な雰囲気の神戸も、此処から見れば現代的な街に見える。
下り口にセンニンソウらしき花が咲いていた。盛夏の頃に咲く花だと
思っていた。もう14時半なので老房のランチタイムに間に合わない。