摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

野底マーペー(282m)・・・石垣島

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石垣島旅行3日目。今回一番登りたかった山。地理院地図では、野底

岳と記されているが、現地の道標では「野底マーペー」と書いてある。

昨日と同じく3系統東回り一周線に、サンエー前6時57分乗車する。

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伊原間の回転場で16分間の停車。通学の中学生を乗せてきた黄色い

平野線のバスと連絡する。スクールバスも発車するので、ちょっとし

ラッシュアワー。運転手さんに野底岳入口で降ろして欲しいと頼む。

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自由乗降区間なのでバス停でなくても下車できる。伊原間を8時に出

て19分で県道沿いの標識の前に到着。その間の乗客は我々だけ。残

念ながら曇り空。行動できるのは残り2日なので、もう日は選べない。

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目標の山が見えてるのだから、地図も確かめずに歩き出す。犬を散歩

させておられた女性から、「マーペーに登りますか?」と、挨拶代わ

りに聞かれた。地理院地図に記された名前が絶対とは思ってはいない。

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分岐で山に近づく道に入ったが畑で行き止り。分岐から西へ進む舗装

路が正しかった。事前に地図を見ていれば迷う所ではない。ほどなく

登山口に到着。暗い森の中に入るとイノシシ除けのフェンスがあった。

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石垣島にいるのは、リュウキュウイノシシと呼ばれ、本土のイノシシ

より小型なので、フェンスも低いようだ。サトウキビを食べるらしい。

平流の沢を渡る。植生は穏やかだ。3日目ともなると驚くほどでない。

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赤土の滑りやすい道。こんな所ばかりではないが、曇り空で樹林の中

には陽光が届かず、写真を撮る気もしなかったから。特に見所もない。

登山道沿いは急だったり、迷い易い所にはずっとロープがつけてある。

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南側に下る分岐を過ぎると傾斜が上がる。それこそ老若男女が登る山

なんだろう。おおよそ登山道の80%以上ロープでカバーされている。

登山道は一旦、ピークの東側へ回り込んでから、頂上を目指すようだ。

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見知らぬ植物との出会いも楽しみになってきたが、此処まで今日は新

たに見るものはなかった。山頂近くになってアジサイに似た花が一輪。

白いのは額で、黄色いのが花弁なんだろうか。蕾も星形で可愛らしい。

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段々と周囲の草木の背が低くなってきた。もう少しで山頂に着くのだ

ろう。登山口からは40分も歩いていない。標高から考えればそれで

も遅いくらいだが、別に難しい所なかったし、なんだかあっけないな。

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下から見上げた時は、どうやって登るんだろうと思ったりもしたけど、

岩の上を歩くようなことは一度もなく着いてしまった。山頂岩場の下

に、マーペーという名の由来が記した看板がある。女性の名前だそう。

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家族は足が痛むので、いつものように岩の上に立ったりできないよう。

好天の日に来たいと思っていたが、最早選択の余地なし残念な曇り空。

下から見上げると一つの塊に見えた頂も、実は巨岩が積み上っていた。

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今日の山ごはんは、「よろずストアー」で買ったジューシーおにぎり。

朝6時過ぎに行くと、5・6人の女性が沢山のお弁当を手づくりされ

ていた。次々とお客さんが来て、弁当を買って行かれる様子は壮観だ。

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近くにファミリーマートもあるし、スーパーも24時間営業だったり

するが全然負けてない。ホテルに近かったので3回利用させて頂いた。

ジューシーは味付がちょうど良いし、握りがしっかりしている安定感。

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於茂登岳の頂上は今日も雲を被っている。桴海於茂登岳はちょこんと

した三角形に見えている。マーペーは黒島が見えないと嘆き悲しんだ

というが、確かに距離的には見える位なのかな。方角はもう少し右手。

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今日は曇り空だが、少し蒸し暑い。この2日間ジャケットを着ていた

家族がTシャツ姿になっている。ヒルを恐れて靴下の中にズボンを入

れているが、この山にはいなかったみたいだ。もう少し晴れないかな。

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バスの時刻にはまだ々余裕があるので、頂上では40分も休んでいた。

時折り薄日が差すが、それ以上には広がらない。多少は海が青く見え

たが、このぐらいが限度のようだ。360度の展望も少々飽きてきた。

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下山はバスの都合があるので、太平洋側の伊野田に下ろう。山頂直下

に林道が通っているので、一時間も歩けば国道390号線に出るはず。

この国道は海を渡って、宮古島から沖縄本島まで続くという変わり種。

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滑りやすい急傾斜の道を下ること10分で、林道へ向かう分岐に到着。

更に下って行くと、6人くらいのグループが登って来られた。民宿か

なにかの施設が、お客さんを連れてこられたみたいで、皆さん空身だ。

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山頂から15分で南側登山口に下って来た。此処にある石垣市の看板

も野底マーペーと記されている。路肩が広がって数台の駐車スペース

がある。観光のついでにちょっと登ってみようということも十分可能。

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南西に向かって林道を歩いていく。振り返ると山頂には、先ほどの人

達だろうか、岩の上に立つ姿が見える。林道には車は一台も通らない。

競輪選手の練習に向いてるんじゃないとか言っていたら、後で出会う。

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林道脇の高台に東屋が設けられていた。立ち寄るとマーペーが良く見

える。均等な三角錐ではなく、かしいだ尖頭を持つ山がよく人や動物

に例えられる。香港の釣魚翁やオアフ島クラウチグライオンとか。

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単調な林道歩きの楽しみは珍しい植物を探すこと。見事な球形を作る

この花は何というのだろうか。草花に興味はないが気になる美しさだ。

予定通り1時間弱で大野バス停に到着。伊野田より大分北よりだった。

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12時12分の平野行まで50分程の待ち時間。歩道のへりに座って

通る車を見ていたら、バンの後部ドアを上げて追走する2台のピスト

レーサー。競輪選手に違いない。中部の選手会が毎年合宿するらしい。