3月20日の天気予報は晴れで、気温は17度まで上がるという。
18日に摩耶山に行ったばかりだけど、近場の山を歩いてみよう。
阪急バス13系統・阪急夙川行きに乗車し、日出橋バス停で下車。
バス停では丸形ポスト(郵便差出箱1号)がお出迎え。芦屋市に
は、全部で19本もあるそうで、面積割にすると全国一多いとか。
確かによく目にする。この近くでは六麓荘駐在所前にも一つある。
目的の尾根には地理院地図によると、浄水場の奥から破線路がある。
だが浄水場は門扉が閉ざされ立入禁止。なので大人しく普通にゴロ
ゴロ岳登山口から入山する。入るのは初めてで少々迷ってしまった。
背後の邸宅に遠慮があり、すぐには尾根に取りつかず一般道を進み、
伐採地の上端から左側の沢筋に下った。この付近は測量などが頻繁
に行われているのか、山仕事用テープマークが沢山付けられている。
なのでハッキリしたものはないが、踏跡や切り開きが縦横にあって
通行には不自由しない。ツルベ谷は中新田川の上流。ここは蚊が大
量発生するので、夏季には絶対来たくない。対岸の斜面を斜上する。
この斜面も切り開きが多数あり、どこでも歩けそうだ。南寄りに楽
なラインを選んで歩いて行く。この付近の様子から、歩きたくない
山域だと思っていたが、参考にしたブログ記事では意外に良さそう。
尾根に乗ると明確な踏跡があった。これが浄水場からの破線だろう。
すぐに仁川連絡線三一鉄塔に着く。高圧鉄塔には必ず管理された巡
視路がある訳で、それを辿るのが一番だが、浄水場内からだろうか。
鉄塔下から西側のユルキ谷。大きな堰堤が見える。六麓荘の山沿い
は豪邸や芦屋大学の敷地に遮られ、山に容易にはアクセスできない。
それにさして魅力的とは思ってなかったので、今まで来なかった所。
鉄塔下で小憩してから進むと、明瞭な踏跡は東側の谷へ下って行く。
確かめていないが、それが巡視路なのだろうか。西側斜面にも踏跡
があるようだが、出来るだけ尾根を、忠実に進みたいと藪を分ける。
少し進めば尾根道はハッキリして歩きやすくなる。此処から雰囲気
が好ましいものとなる。というのも人為的な物が全く見当たらない。
測量の標柱なども見えず、取りつき辺りの騒々しさを忘れてしまう。
上るにつれて岩場も現れてくるし、テンポよく標高が稼げて楽しい。
ゴロゴロ岳の南面というと、柿谷道や前山公園道のような冗長な道
を想起するが、此の尾根は標高差のわりに短くて適当な斜度がある。
危ない所で道は概ね西側を巻いているが、出来るだけ尾根筋を辿る。
最近に崩落した様な岩場。道は西側下に進み岩場の上に巻き上って
いる。それでは面白くないので、中段のバンドから乗り越えて行く。
崩落地上の岩場は此の尾根唯一の展望所だった。でも今日は春霞が
掛っていて、あまり視界は良くない。気温は16度くらいか、暑か
らず寒からずで気持ち良い。常温のジュースを飲んで一休みしよう。
ゴロゴロ岳らしい大きな丸岩が積み重なる所を登って行く。何も岩
の上を歩かなくても、岩をすり抜けるように道は続いているのだが。
この尾根の岩には刻印もなく、石材として切り出された様子もない。
楽しかった尾根道も終わりが近いのだろう。斜度が急激に落ち平坦
とも言えそうな広い斜面となる。ゴロゴロ岳南面特有の特徴的地形
で、そうなると踏跡は散逸し分り難くなる。さてどっちに進もうか。
一番確かな踏跡は東側の苦楽園尾根道を目指して、トラバースして
行くが、それでは何となく面白くない。頭上に高圧線が見え鉄塔も
近いと思われるので北方向に進む。笹薮を避け西寄りから回り込む。
新神戸線三八鉄塔の少し上で、苦楽園尾根道出る。この道もいつも
下るばかりで登ったことは一回あったかな。路傍に印象深い大木が
あった。何度も通過してるはずなのに、全く記憶には残っていない。
頂上手前の柿谷道との合流点。ちょうど3名のハイカーが、山頂に
向かって行かれた。とってもガッカリな所なので、あえて立ち寄る
必要もない。そのまま柿谷道を下って、昼食場所の展望岩に向かう。
柿谷道をしばらく下ると、新神戸線三九鉄塔へ所謂「行ってこい」
の巡視路がある。この道に入ると空が広くなり、六甲山方面の視界
が広がる。鉄塔まで行かずに、手前で南に下る分り難い踏跡に入る。
すると巨岩が積み重なる展望所に出る。南東側は高圧線が横切るの
が残念だが、西側は遮るもののない展望が得られる。今日は此処で
昼食にする。此処の正式な呼称を知らない。四ツ目岩ではなさそう。
今日の昼ごはんは家族の作ったパン。チーズを乗せて焼いたウイン
ナー入りのパンがメインで、デザートにはつぶアンパン。ワインは
持ってきたものの、一口飲んで岩場の下りが心配になり止めておく。
つぶ餡は豆から煮ているので、アンパンに関しては手作りって言え
るかな。まあ見た目通りのお味。9800円で買った家庭用パン焼
き機。お餅やピザ生地。中華の油條とか作ったり結構役立っている。
新神戸線四〇鉄塔から柿谷コースと別れ、前山コースに入る。冗長
な尾根道だけど、家族は初めて歩くので選んだ。古い道標は全て新
しい物に変わっている。西宮市に比べると芦屋市のやる気を感じる。
前山コースには沢山の刻印石が点在している。その周囲が伐採され、
岩の上の落葉もホウキで掃かれて、見学し易くなっていた。中でも
十字岩は大きく迫力がある。此処まで掘りながらなんで止めたかな。
労賃はちゃんと貰えたんだろうかと、要らぬことを話しながら下る。
それにしても長い。登山口の標高は同じ位なのに、登りの道に比べ、
下りは倍近くの距離がある。嫌になった頃、芦屋霊園の分岐に至る。
ここから芦屋霊園コースに入る。この道は踏跡ほどの貧弱さで迷い
易い。途中には不気味な植林パラダイス跡があったりと、道標は立
派だが遊歩道と言えない、芦屋市には登山道の整備もお願いしたい。
拡張工事中の芦屋霊園に下ってきた。長峰墓地に比べると緑が多く、
墓石の間隔が広い。公園的な雰囲気さえある。桜の花が咲くころに
また来てみたい。霊園を西口から出て、甲南高校の前を下って行く。
甲南高校南側にある丸形ポスト。最近塗り替えられたようだ。ネット
では、高級住宅街だから雰囲気を残ししてるとか、古い物を大事にし
ているのではとか穿った見方が散見されるが、郵政当局の回答はない。
こちらは消防署東山出張所前。そもそも芦屋市内のポストは角型の物
も古く色褪せたものが多い。西宮市内は郵便差出箱13号とか新しく
て大きなポストが住宅地にも多いので、以前から不思議に思っている。
この山行は、「Barマヤマヤ」さんのブログ(2019年3月15日)を
参考にしました。尾根の名は東充氏監修「六甲連山バイブル」が出典。
谷の名は芦屋市役所発行「芦屋市ガイドマップ」より引用致しました。
今日のBGM
You gotta stay Hey, I need you here baby=留学生 部屋20平米
(此処にいてくれ 僕には君が必要なんだよ)