摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

天香久山(152m)・・・奈良県橿原市

今回も橿原神宮駅前の宿に泊まっている。アルコールを含むラウンジ

利用が無料で、昼はビール・夜はウィスキーを飲み過ぎてぶっ倒れた。

それでも目覚しを4時にセットしていた。朝食前に酔い覚ましの散歩。

畝傍山は歩いたので天香久山に行ってみよう。ちょうど田植えの頃で

水を張った状態と苗を植え終わった田んぼが半々。多武峰音羽山

山影が写り込んでいる。橿原市街から東進して一旦は明日香村に入る。

明日香村に入ってから民家の豊かで豪壮な建築には目を見張るばかり。

この日の散歩の感想はこれに尽きる。さてグーグルマップで示された

香久山公園を目指し歩いていたのだが、再び橿原市域に戻ったらしい。

観光案内板が現れ、それによると昆虫館がある香久山公園と香久山は

別の場所だったよう。もう少しで行き過ぎる所だった。北側に見える

小さな丘がそれらしい。大和三山では最も目立たないと言われる所以。

天岩戸神社に突き当ったが登山道は見当たらない。グーグルマップを

見直すと西側に香久山登山道がある。山裾に広がる集落内を回り込む。

なんだか凄いデザインの家だな。長屋門を持つ家もそこかしこにある。

西麓の登山口に辿り着いた。標識類から見て此処が表玄関と言えよう。

ところで地理院地図に天香久山(あまのかぐやま)と記されているが、

道標は香久山(かぐやま)表記が多いし、此処は香久山国有林である。

そういう曖昧さって嫌いではない。それぞれに由来のあることだろう。

森の中に入れば大木に囲まれる。それなりの雰囲気だけど登山口から

頂上までの比高差は50m程にすぎず、すぐに山頂の一角に到着した。

小さな神社があるがいたって地味な山頂。万葉集に13首に登場して、

我々も子供の頃から何となく知っている山の頂としては寂しくもある。

でも登る山ではなく、麓から見て歌われているのだから相応であろう。

樹林に囲まれた頂上だけど、耳成山畝傍山の方向は伐採されていて

その姿を垣間見える見ることが出来る。歴史や和歌等に通じていれば

何かしら思う事も有ったろうが、いかんせん無学の徒では退屈である。

そそくさと山頂を辞して南側の草深い道を下った。再び南浦町に下る。

それにしても立派な家が多いと感嘆する。かつて暮らしていた日本海

側の村では、瓦屋根や塀まして蔵があるのは代々庄屋の家だけだった。

幹線道路に出た所で振り返り見る天香久山春過ぎて 夏来たるらし

白たへの 衣干したり 天香具山(持統天皇の歌)。正に今の季節かも。

この後は幹線道路を避け集落や田畑の中の道を橿原神宮前まで戻った。

 

 

今日出会った生き物・・・天岩戸神社の白いアジサイとカタツムリ

アジサイには毒がありカタツムリは好まないと云うが、彼は違うよう。

確かに山に咲くコアジサイは毒があるようで、シカの食害を被らない。

どうもアジサイの種類や、カタツムリの種類によっても色々みたいだ。

 

今日のBGM 


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