摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

道畦谷左俣の右岸尾根辺りをウロウロしたが・・

昨日来、世間では冬季オリンピックの話題で、賑っているようだ

けど、我が家では無関心。天気も良さそうなので、山に行こうか。

開森橋についたのは12時を過ぎていた。日曜日だけどハイカ

の姿はチラホラ。時間的に遅いからか、冬場はこんなものかな。

道アゼ谷堰堤を越え、前回誤って入った谷を過ぎて本谷右岸を

進んで行くと、巨岩を下に見る。航空母艦岩というのかな。次に

すぐ右岸に支流が入る。これが恐らく道畦谷左俣だと思い入渓。

入口にこそ巨岩が転がっているが、水流も少なく幅の狭い谷だ。

100mも進むと両岸が極端に狭まる。幅は狭い所では30cmも

ないだろう。遡行が目的でないので、此処で尾根に転進しよう。

ちなみに此処の20mほど右が、道畦谷南尾根とか東尾根とか

呼ばれている中間尾根。ちょうど二人のハイカーが下って来た。

右岸の尾根には古い土留階段が続く。ダム工事の時の作業道

だろう。尾根までの標高差は10mほど、こんな浅く狭い谷の奥

に3基の砂防ダムがあるとは信じられない。本当に必要なのか。

右岸尾根に上がると下流方向(東側)に岩場があった。少し下

り登ってみると、人為的に伐採されていて展望がすこぶる良い。

伐採の是非はともかく、道畦谷南尾根の往還に立ち寄り、休憩

するには絶好の場所だと思う。ただ北側は断崖なので注意しよう。

先程の旧作業道は尾根から北斜面に転じ、堰堤に向かっていた。

そのまま進めば目的の右岸尾根の頭に辿り着けそうだが、それ

では面白くないだろう。出来れば尾根筋を真直ぐ登って行きたい。

そう思って尾根筋に戻ったが、崩落地に出て行き詰ってしまった。

砂山に巨岩が積み上がっている。極めて不安定な場所だ。これを

迂回して上部に這い上がろうとするが、濃密なシダ藪に阻まれる。

あの岩場まで行けば、後は楽に登れるだろうと思うが、そもそも

足場が砂地で、一向に定まらない。手掛かりとなる潅木もか細い。

諦めて北側へ逃げる。ダム工事に際して架線を通すための伐採地

の上辺を斜行するが、濃密なシダ藪に阻まれ、南上には進めない。

何のことはない。砂防ダムから登って来る旧作業道に出てしまう。

諦めて登って行く。北側から回り込むように右岸尾根の頭に出る。

かつては架線場だったろうプラトーに出た後、東側に下ってみた。

大岩が積み重なる所を下って行けたが、その先は砂と岩の断崖。

ところで此の付近も灌木が刈られている。測量や山仕事とも思

えない。ハイカーが自らのパラダイス作りをしているようだが・・・。

大阪方面の眺望はあるが、この程度の景色は荒地山では、幾ら

でも見る事が出来るので、敢て伐採する必要はないと思われる。

寧ろ崩落を助長するだろう。得る物もなく、再びプラトーに戻る。

今日は風も無く暖かい。テルモスの湯でコーヒーを入れ小休止。

鷹尾山から荒地山頂上への縦走路に出て北上する。適当な所で

高座谷側へ下れないかと思ったのだが、道が無いので結構進む。

ようやく現れた踏跡を西側に下って行くと、断崖の上に出た。

振り返ると荒地山のボルダー群が良く見える。此処から北の

谷間へ下る道もあるが、何となく魅力がなくて進む気がしない。

少し戻ると南側へ下る道がある。此処を下って行こう。地図に

載っていない道が縦横にあって、極めて人工的な感じが漂う。

下る道を少し登り返すと、やはりキャッスルウォールの上部だ

った。高齢のクライマーがセカンドを確保されていた。あたかも

老人会の集りのよう。これでは若い人は、室内でボルダリング

てもゲレンデには来ないだろう。昔に近所の子供が、児童公園を

ゲートボールに占拠されて、文句を言っていたことを思いだした。

まあ自分もその内の一人なんだが・・。荒地山やロックガーデンは

家から近くて良いが、どうにも人が入り過ぎて好きになれない所だ。

「なら来るなよ。」って猪の兄弟に言われてるみたい。この前会

った一家だろうか。母親もすぐ近くにいる。罠には掛らないでね。