摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

鷹尾山東尾根(広田西線三八鉄塔〜三九鉄塔)

昨年の冬は、暖房器具なしで過ごしたが、さすがに寒く辛かった。

そこで秋の内に石油ストーブを買った。小さな物だが充分暖かい。

このところは寒い日が続いて、どうしても家に引き籠りがちだった。

今日は朝起きると真っ青な空。少し風はあるが外の方が暖かそう。

灯油代の節約の為にも山に行こう。一応目的は荒地山として家を

でる。道畦谷への道を歩き、広田線三八鉄塔脇で尾根に取りつく。

地図も見ずに来たので、登れば荒地山に着くかもって思っていた。

結果は見当違いも良い所。しばらく来てないので土地勘も鈍った。

尾根上は途切れがちな薄い踏跡があったが、関電巡視路はない。

芦屋川を挟んで、ゴロゴロ岳と高級マンション(看板にそう書いて

ある)を望む。ところで家に帰って地理院地図を見ると、この尾根

には破線路が記入してある。実際には、それに値する痕跡も無い。

岩というより土砂の塊のように風化した岩場が現れる。尾根筋は

ボロボロの岩場なので、北側を回り込むように登る。こんな所で

も、ペンキを使って樹木を汚している人がいる。無益な事と思う。

北側から登って来る尾根と合流するが、やはり道跡といえる程

のものはない。標高が低いこともあって藪がうるさい。摩耶山

照葉樹の灌木が多いので暗いけど、下生えが少なくて歩き易い。

鷹尾山の主稜線が近くなると、岩場に行く手を遮られる。右手

に進むと数m程の高さの断崖なので、左手から巻き上がった。

この付近は踏跡や切り開きが幾つかある。適当に選んで歩く。

主稜線に立つ広田西線三九鉄塔に到着。取りつきから30分。

大正12年建設とある。今までに見た鉄塔で一番古い物かも。

鉄塔から少し西に鷹尾山の一般道がある。明るく気持ち良い。

家を出た時には荒地山に登るつもりだったが、鷹尾山の山名

板を見たら、もうどうでも良くなった。今日は此処までにしよう。

下山は北側の鞍部まで進み、高座の滝への道に入る。分岐に、

ひっこ抜かれた道標が立てかけられ、新しい標柱が立ててある。

抜かれた道標もまだ新しいのに、どんな道標に変わるのだろう。

西へ下る道は、途中分かり難い所もあった。どうも堰堤を越え

る辺りで三本ほどに分かれている。下り着いたのは大谷茶屋。

大した運動にもならなかったが、家に籠っているよりましかな。