摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

道南 自転車旅行8日目(松前〜大成)・・・2017年9月8日

旅行8日目の朝は快晴。いつもより少し遅く午前5時に目が

覚めた。今日は江差までのつもりでいた。それほど遠くない。

ゆっくり出発すればよかろう。簡単に朝食を済ませ撤収する。

あれ、倒れそうな電柱の側に張っていた。折戸浜は国道の

側だが、夜間になると極めて交通量が少なくなって、熟睡す

ることが出来た。思っていたイメージとは、ずいぶん違った。

松前から上ノ国までは、海岸沿いだから平坦だろうと期待し

ていたが、実際は緩いアップダウンを繰り返す段丘帯だった。

静浦という所に、コンビニが1軒あるが、次は上ノ国までない。

段丘の谷間に幾つもの橋梁が架かる。橋の上にお爺さんと、

お婆さん二人が座っておられて、珍しく自転車のハムに興味

を持たれ「何処から来た?。」と聞かれる。これは珍しい事で

北海道では自転車で旅行してる者など、余り興味は持たれ

ない。それより、お爺さん達は何故、人家も無い橋の上に座

ってたんだろう。そっちを聞いておくべきだったな。海が碧い。

9時45分、江差まで16kmのサイン。一旦平坦になるが、

すぐまた段丘に道は登って行く。急な坂になれば、さっさと

降りて押し歩く。立ち止まりさえしなければ目的地には着く。

10時17分、上ノ国もんじゅ道の駅に到着。休もうと思うが、

道の駅自体は国道より、かなり下にあるので、駐車場からの

写真だけ撮って通り過ぎる。湾を挟んで対岸が江差の市街。

やっと平坦な道が続くようになった。今日はツールド北海道

第一ステージがこの道を通過する。各所に警察官や関係者

の姿が見える。あと1時間程で道路の規制が始まるので急ぐ。

江差では、カモメ島キャンプ場に泊まりたいと思っていた。

ところが市街は急斜面に形成され、まるで迷路のような町。

国道近くののラルズマートに行くのに、迷って30分も掛る。

おかげで、ツールド北海道を見過ごした。どうも相性が良く

ない街ってあるものだ。昼食休憩に1時間以上費やしたが、

先に進む事にした。江差は明治初期の街並みを摸してある。

伊達市のアルトリ岬と、江差町のカモメ島は海に突き出た

キャンプ場で、今回是非泊まりたいと思っていたが、どち

らもスキップしてしまった。乙部町の手前で館の岬を遠望。

館の岬に近づくと光線の加減で、白亜と表現される断崖が

暗く見えてしまう。確かに奇観ではあるが、それよりも目の

前のトンネルを、安全に通行できるかの方が気にかかる。

14時30分、道の駅ルート229元和台に到着。この付近

ではコンビニも無くて、休憩するとすれば道の駅しかない。

駐車場からの眺め。岬の向こう側には海のプールがある。

15時14分、熊石まで13kmのサイン。家族からは熊石の

青少年旅行村に泊まったらと、ラインが入っているが、入村

料と持込テント料で1泊1000円もする。もう少し進めそう。

熊石は5日目に通過した八雲町。遊楽部岳(1277m)を望む。

今回見た中で、一番登りたいと思った山。写真では前衛の山

に隠れるが、中腹から山頂へは、険しい山襞が刻まれている。

海岸には奇岩が続く。手前が夫婦岩で、右奥が親子熊岩だ

そう。なので、まだ熊石(八雲町)かと思いきや、すでに大成

(せたな町)に入っているよう。せたな町は平成17年の合併。

渡島半島日本海側には、澗(ま)という地名が多い。どう

も段丘から、川が流れ込む地点をいうよう。荒々しい海岸線

が続く中では、人が住める場所が多い。目的地は次の大澗。

17時24分に大澗に到着。数百m川沿いに内陸に入ると

大成野営場。トイレと水道施設だけの簡素なキャンプ場だ。

隣接して国民宿舎あわび山荘があり、入浴できるのが魅力。

幕営代440円は、入浴料400円と共にあわび荘で払う。

施設自体は、ハムと同年齢かと思うぐらい古びているが

とても大きなお風呂で気持ち良い。20時にテントに戻る。

本日の走行距離:111km  (出典・地理院地図)