摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

道畦谷南尾根を歩く(芦屋・荒地山)

先週のことだが、家族に安いコメを、買いに行けと命ぜられて、

宮川沿いのドラッグストアに自転車で出かけた。米は買ったが

このまま帰るのも、もったいない。道なりに山に向かって走った。

道は芦屋川左岸に突き当たる。その辺りから見る荒地山東面に、

大きな岩が散在するのに少し魅かれた。帰ってネットで検索する

と、道畦谷の南尾根とか、東尾根とか、北尾根という記事を見る。

自宅からJR芦屋駅を経由し、芦屋川沿いに歩いていく。高座滝

の道標に従って、住宅街を歩いて行くと城山への分岐があった。

昔は重い登攀具を背負い、この舗装路を歩くのが大嫌いだった。

いま歩いてみると、さして急な坂ではない。軟弱だったのかな。

城山への道に入ると、しばらくで右に分れる道がある。これが

道畦谷に向かう道だろう。西側からかなり回り込む感じで進む。

弁天岩方面という道標もあって、公に認められた登山道のよう。

その割に此の先道は、良くなったり悪くなったりして、芦屋市が

整備している様子はない。この辺りは神戸市内とは違うところだ。

道は城山の東斜面を巻いて行く。照葉樹の森の中で、ほとんど

展望はないが、一か所だけ抜けた所があった。午後1時25分。

桜の大木の下に廃材で作ったベンチがある。これは嫌な展開だ。

この後も崩れかけた休憩所や、次の写真の水場などが現れる。

左斜面に踏跡を探して歩くが、中々見つからない。まだまだ先か。

そこそこ水量はあるが、猪が密生する六甲山系では飲用は無理。

摩耶山の青谷で水汲みする人を見かけるが、上流の様子は知ら

ないのだろう。沢筋で猪や猫の死体を、見かけることが度々ある。

水場を過ぎたところで、左斜面を上る踏跡があった。入ってみる

が展望の良い所で途切れてる。どうも違うらしい。尾根の末端

から道は始まるのかと思っていたが、もっと谷へ入り込むようだ。

道畦谷を右に見ながら、谷奥へ進んで行く。この大きな岩の先で、

左斜面へ上がる明確な踏跡がある。谷の南側なのでネットで見た

道畦谷南尾根の道だろう。名前から谷の南岸を形成する尾根かと

勝手に思っていたが、本来の南尾根の支尾根に過ぎないようだ。

参考にさせていただいたブログでは、ロープが張ってあったよう

だが、現在は全て撤去されたみたい。下りでも必要はないだろう。

岩場も長くは続かない。尾根を歩いていたはずなのに、浅い谷の

ような地形になって来た。そのブログは一読させていただいたが、

印刷した訳でもないので、此処が本当に道畦谷南尾根かどうか?。

再び尾根に道が戻った所で、大岩に突き当たった。この岩は写真

で見た記憶がある。見かけより幅の狭い岩で、手を伸ばせば反対

側に手がかかり、足を上げれば絶妙な所にスタンスがあり越える。

もっとも岩の左には、巻き道が出来ているので普通に通過できる。

既に午後3時を過ぎた。荒地山の山頂までは、行く気がないので、

この辺りで昼食にしよう。一人なら休憩に適した岩は随所にある。

昼食の場所から少し登れば、城山からの登山道に合流した。あ々

この岩には記憶がある。遠い昔に登りに来たことがある。右側の

岩は登れたが、クラックのある大岩はどうしても登れなかったな。

荒地山には何度も来てるが、山頂には一度しか登ってないはず。

西宮に住んでいた頃は、西側斜面にある2畳ほどの平頂の岩に、

よく家族と日向ぼっこしに来た。その頃はハイカーも少なかった。

新神戸線四四鉄塔。それは30年も前の事。大体わかるだろうと、

地図も見ずにきたが、高座の滝はどの辺りだったんだろう。中々

分岐が現れない。このまま城山を越るのも嫌だな。行き過ぎたか。

と思った頃、鞍部に道標が現れた。摩耶山に比べ傾斜が緩く迂遠。

今日登ったコースも、前半のトラバース部分が長く。尾根はほんの

ちょっとだけ。決して面白いとは言えないが、家から歩いて来れる。

高座の滝に下ったのは午後5時。既に薄暗く街灯が点いている。

阪急芦屋川駅に着く頃には真っ暗。もっと早くスタートしなくては。

(今回は「めじろは(寝てるとき)天使」さんを参考にしました。謝々)



今日のBGM