摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

2016年 掬星台の初日の出

正月に家にいるのは久しぶりだ。だからと言って、テレビも無いし、

お節を食べる訳でもない。初詣という柄でもないけど、摩耶山なら。

元旦には、ケーブル・ロープウェイが午前6時から営業するという。

友の会員として、一度ぐらい行っておいても、良いかもと思い立つ。

ケーブル駅に午前5時50分に到着したが、既に第一便は出たよう。

人出が多かったので、始発を早めたのだろう。第二便に乗車する。

掬星台に到着したのは、午前6時20分過ぎ。すでに多くの人が、

展望台で初日の出を待つ態勢に入っている。少し東の空に朱み

がさしているが下界はまだ夜景。空には金星が一つ輝いている。

雲の上端が、火線を引いたように輝き始めた。これは初めて見る。

写真の技術というより、コンデジでは実際の美しさを表現できない。

この状態が5分くらいも続いたろうか。幸いにして無風で寒く無い。

午前7時11分。2016年の最初の朝日が昇ってきた。さすがに、

万歳三唱する人なんていなかった。見ている人の多くは若い方達。

我々は中央の展望台にいたのだが、それほどに混んでではない。

東側の展望台は鈴なりの人だかり。車で登ってきた人も相当いる。

昨日は夕方に、寒冷前線が通過したのか、阪神間は雨が降った。

その雨がスモッグも洗い流してくれた。快晴なのもさることながら、

素晴らしく綺麗な朝日を迎えることが出来た。良い年になるかも。

ボードウォークやベンチにも、木々の葉にも白い霜が降りている。

朝日が上りきると、潮が引くように、見物の人達はいなくなった。

展望台も空いて来たので、木の無い所に位置を変え写真を撮る。

日の出なんて毎日昇っている訳だし、寒いのに見に行かなくとも

と思っていた。その気持ちは変わら無いが、今日は来て良かった。