摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

杣谷第二堰堤から山寺尾根に登る

12月6日の日曜日は朝から曇り空。雨の心配は無さそうだ。

ずいぶん以前に、コメント欄から教えて頂いた支尾根がある。

杣谷の下流から伸びて、山寺尾根に合流する。行ってみよう。

護国神社前の新しい看板に、掬星台まで2時間と書いてある。

はたして行けるだろうか。久しぶりの杣谷道。長峰坂を上るの

が苦痛になって、遠ざかっていた。体力は日ごとに落ちている。

杣谷道を辿り、左手に杣谷第二堰堤を見て、10m程先に谷に

下る踏跡があった。何度も歩いていながら、全く気付いてない。

降りてみるとロープが張ってある。何かしらの通行はあるんだ。

白山書房「関西周辺の谷」では、この堰堤上から遡行開始する

ように記されている。その為か、他に目的の通行があるのかな。

河原に下り、少し上流に小さな支沢がある。この右に下るのが

目的の尾根だ。最初から尾根に取りつこうかと思ったが、急峻。

とりあえず支沢を遡行して、適当な所で尾根に転換すればよい。

ところが先行した家族から、「なかなか良いよ」と声がかかる。

河床の岩盤が発達し、それが上流にかけて続いているようだ。

傾斜は緩く順層の岩場なので、ゴム底の靴でも何とか登れる。

だが、濡れた岩に乗った落葉を踏むと、とても滑りやすく注意。

良い雰囲気の小滝が現れた。落ち口の辺りが明るいのが良い。

やはり階段状で、楽に登って行ける。その上は藪が混んでいた。

小滝の上で右手の尾根に転換する。下生え少なく歩きやすい。

しばらく登ると黄葉した落葉樹が多くなる。山寺尾根は暗い

照葉樹ばかりと、思っていたので、これは嬉しい誤算だった。

振り返るとハチノス谷西尾根、その向こうには東尾根の黄葉。

左端に見えるのは鉄柱は、杣谷第五堰堤工事の架線の支柱。

どうやら此の付近の標高帯が、対岸も黄葉の盛りのようだ。

さらに上ると抜けたところがあって、杣谷上流側の展望がよい。

稜線上には、六甲線一二鉄塔・一三鉄塔・一四鉄塔と並んで

見えている。左から下る急峻な尾根が、摩耶堰堤の巻き道だ。

その後は登るにつれ藪が混んで来る。でも獣道以上に地面の

固い所が続くので、遠い昔には、道があったのではと思われる。

そのうち落葉樹はなくなり、照葉樹や針葉樹の暗い森に入る。

登ってきた尾根は、急な斜面になってきた。山寺尾根も近い。

ほどなく山寺尾根の一般道と合するが、何処か分からない。

山寺尾根を通して歩いたことは、数えるほどしかないからだ。

掬星台から、阪急六甲方面に下るには、一番近い道なのだが、

単調なうえに、照葉樹の暗い森が続くばかりで、魅力的でない。

登りにとると最後の300mがつらい。急な階段道が掬星台まで

続く。特に今日は昨日の疲れが残っていて、何度も立ち止まる。

家族に大分遅れて掬星台に到着。護国神社からは2時間30分

かかっている。曇天にもかかわらずハイカーの姿が多い掬星台。


(この山行は、長峰大好きさんのコメントを元に行いました。感謝。)