摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

二十渉第三堰堤の左岸尾根を登る

このところ黒岩尾根ばかり歩いている。北海道旅行のトレーニング。

北海道から帰ってきても、3回登っている。さすがに少々飽きてきた。

だが今日も足は生田川に向く。滝見茶屋前のモミジが色づいている。

晴天が続き、五本松隠れ滝は細い流れが一条。だが貯水池は満水。

先週とさして変わらない黒岩尾根。少しは木々の色が抜けてきたか。

今日は黒岩尾根の取りつきを通り過ぎ、トゥエンティクロスに進む。

架線場を過ぎて、河原に下ったところの木橋に、河童橋という名札。

まあ上高地河童橋に模したのだろうが、ストレート過ぎる名づけ。

新穂高もシェール槍も、一応、本家に対する遠慮があるネーミング。

どうだろう生田川が、梓川のように見えるかな。水は澄んでいて、

メダカが沢山泳いでいる。高尾山堰堤上のポンドを大正池のよう、

という人もいるが、今日は干上がっていた。長く雨は降っていない。

二十渉堰堤を越えた所で、岩壁が大きく崩れてている。上の写真、

大岩が道を塞いでいる。既に川沿いに迂回路も出来上がっている。

今日登る尾根を説明するのは、かなり難しい。表題の二十渉第三

堰堤は、生田川にあるのではなく、森林植物園東門入口の手前に

黒岩尾根から流れ込む支流にある。尾根の末端は、こんなところ。

この尾根は二度ほど歩いている。下部は踏跡程度だが、上部では

道が良くなる。とても急峻で、土壌が悪いのか下部の植生は雑多。

少し進み、植林帯から外れると、何処が道だか分から無くなる。

だがよく見れば、九十九に踏跡があり、どうにか登って行ける。

やがて左手の樹幹越しに、二十渉第三堰堤が見えると踏跡も

少しは道らしくなる。だが右岸の道に比べれば、はるかに細い。

倒木が倒れ込んで通り難い所には、人の通行で自然に迂回路

が出来ている。どうも少なからず、この道を歩く人がいるようだ。

逆落としのような急傾斜が、中段まで続く。雨の中を下ったこと

があり、歩き難いし藪もうるさくて、とても不快だった。それ以来、

右岸の道は何度も歩いているが、こちらには足が向かなかった。

道中、展望はほとんど無い。森林植物園の黄葉が望めないかと、

抜けた所を探してみるが、掬星台方面の街並みが見えたぐらい。

ザレた斜面に出れば、黒岩尾根の合流点。この上にベンチがある。

空には鷹か鷲かは知らないが、ずいぶん猛禽類が二羽飛んでいる。

合流点からは、黒岩尾根をそのまま登る。道が悪かったせいか、

かなり疲れている。立ち止まり、見上げると紅葉が始まっていた。

黒岩尾根の取付き点から、2時間30分で天国ベンチ到着した。