摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

「30年前の記憶」・その1・・・愛知川源流行(2015年5月2日)

今年の5月連休は仕事の関係上、直前まで計画が立てられなかった。

当初しまなみ海道から、とびしま海道へサイクリングに行こうかと

思っていたのだが2日前に尾道行高速バスが、満席だと知らされた。

そこで急遽30年前に傾倒した愛知川源流域、神崎川支流の遡行を

思い立つ。大阪から高速バスで八日市に向かうのが効率的だが、連

休初日で満席では困るので、JR近江八幡から近江鉄道に乗換える。

近江鉄道八日市駅前からちょこっとバスに乗車。全線一律200円。

更に乗り継いでも追加料金は不要。同区間を走る近江バスに乗ると、

永源寺まで620円。ちょこっとバスは更に杠葉尾までも200円。

八日市駅を出発し、しばらくすると肥沃な水田風景が広がっていく。

遠方に目指す鈴鹿山系。鈴鹿というと三重県りだと思われがちだが、

山域の大部分は滋賀県にあり、豊富な水資源を近江平野にもたらす。

永源寺支所から、ちょこっとバス政所線に乗り継ぎ、杠葉尾で下車。

乗り継いだのは永源寺タクシーが運行する、12人乗りのワゴン車。

昔はバスが1日2便しかなく、度々永源寺からタクシーを利用した。

行政の補助金で運行されているのだろう。200円で八日市駅から

杠葉尾(ユズリオ)まで来れたのは、昔日を思えば信じがたい事だ。

バス停から対岸の山肌。右の植林帯を除けば、鈴鹿らしい新緑風景。

杠葉尾の集落からすぐの上流で、愛知川は神崎川と茶屋川に分かれる。

神崎川沿いの林道を歩く。前方の山々は杉の人工林で黒々としている。

30年以上前の滋賀県造林公社の植林事業による産物。溜息が漏れる。

30年前は未完成だった林道を歩き、神崎川発電所の取水堰堤へ下る。

かつて利用していた天場は思いだすことも出来ない。堰堤上の河原に、

天場を求め荷物をデポする。予報では今日と明日は晴れで明後日は雨。