摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶第3堰堤上からツツジ咲く寒谷北尾根を登る

18日の土曜日は、掬星台から木の袋尾根経由で杣谷に下った。

今度は寒谷北尾根を登り返し、掬星台に戻るつもりだ。以前なら、

木の袋谷出合から杣谷右岸の台地を下り、取付いていたのだが、

昨年の台風による大雨で、その右岸の台地が崩れてしまっている。

なので、そのまま杣谷道を下り、摩耶第3堰堤上で右の廃道に入る。

この道は摩耶第3堰堤が出来るまでの杣谷道。堰堤で行き止まり。

適当な所で旧道から離れ河原に降りる。川砂が堆積する明るい所。

対岸の寒谷出合に、20m程のの寒谷滝がある。杣谷道からは

見えないので、知らない人も多いだろう。いつになく水量が多い。

寒谷滝から10m程上流で対岸に渡り、西側の斜面に取り付く。

もう少し上流のから方が良かったかもしれない。なぜかというと

渡った先は上部の岩が非常に脆い為、落石の巣のようなルンゼ。

此処を登るのはお勧めしない。もう少し上流から回り込むべきだ。

やがて左に古い電線を、固定ロープ代わりにしてあるのが見える。

此処を斜上していく急で細い踏跡が、寒谷北尾根への登山道入口。

グイグイと高度が上がり、一気に視界が広がる。この垂直方向の

スピード感が、寒谷北尾根の最大の魅力といっても過言ではない。

尾根に乗ってしまえば明確な道が、ミツバツツジの藪を縫って行く。

花の色が薄いのは、開花してから日にちが経っているせいなのか。

尾根の下部では若葉が萌え出して、花自体の印象を薄くしている。

中腹のプラトーにもツツジは多いが、それほど密生してはいない。

プラトー上の岩場に、以前は無かったクレモナのロープが固定され

ている。古いトラロープよりはましだけど、余り期待してはいけない。

次に来た時には無いかもしれない。登りなら頼る必要はないだろう。

このガリーを抜けると、登山道は右に進んでいるが、左側の大岩へ

登れば東側の大展望が得られる。正面に長峰山。右手に六甲の街。

しばらく暗い松林を登るが、すぐ明るい場所に出る。背の低い松と

ツツジの繁茂する細尾根だ。長峰山北尾根がやけに平たく見える。

大きな岩が積み重なる上を登っていく。この辺りからのツツジは、

他所の花よりも色が濃くて厚みがある。でも今年は薄めのようだ。

それでも岩とのコントラストが映えて、庭園風に見えなくもない。

寒谷北尾根の肩とも言える場所へ到着した。東西の斜面を越えて、

ミツバツツジが密生する。これは子供の丘横辺りからも目視できる。

尾根の高みに立つと四囲全部がツツジの花。右下には道があり、

家族が歩いているのだが、それもハッキリと見えないほどの密度。

来た方を振り返ってもこの通り。また左右の斜面にも繁茂している。

開花時期ならば、掬星台から此処まで往復しても価値はあるだろう。

所によってはツボミも多いので、来週でも楽しめるかもしれない。

ツツジの向こうに山桜も咲いているが、空を背景では目立たない。

道を最後まで詰めると、オテル・ド・摩耶のジャグジー脇に出て

しまう。以前は南側に踏跡があったが、藪が繁茂して通り難い。

岩の丘を越えて掬星台へ。今日はリュックサックマーケット開催日。