摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

ツツジ咲く木の袋尾根を下る

4月18日の土曜日は、第三土曜日ながらも、朝から晴れている。

さあツツジは何処が見頃かな。杣谷上流域の藪尾根だろうと思う。

雑木で覆われた摩耶山系が一年に一度だけ、鮮やかに輝く季節。

今日はリュックサックマーケットの開催日。第三土曜日といえば、

雨降りだった頃が嘘みたいだ。ケーブルは始発を早めての運転。

ロープウェイも、ピストン運転の大盛況。こんなに混むのも久しい。

掬星台の桜は終わったものも多いが、満開のものあったりと色々。

全縦路をアゴニー坂へ向かう。気温は高くて、もう汗ばむほどだ。

アゴニー坂では、遠い六甲山牧場から賑やかな声が聞こえている。

鞍部まで下った所で、全縦路から離れて、笹原の中の踏跡を辿る。

ここが木の袋尾根への道。少し登ってから、山腹をトラバースして、

やがて木の袋尾根に乗る。そこから笹原の中を南に向かって行く。

写真では解らないが、藪の先の斜面には薄紫のツツジが一杯。

否が応でも期待が高まる。少し早いかなと思ったけど大丈夫だ。

さすがに木の袋尾根の円頂部辺りは、まだ早くツボミが多いが、

ということは、中腹部辺りが見頃のはずである。それも悪く無い。

この円頂付近は、松が多くツツジとのコントラストが良い感じ。

これなら来週ぐらいに来ても、ツツジが楽しめるかもしれない。

木の袋尾根からはオテル・ド・摩耶が良く見える。一度くらい、

泊まってみたいとも思うが、それはかなわぬ夢かもしれない。

ここまで若葉が萌え出た株が多かったが、ようやく花だけの株。

向こうに見えるのは掬星台。3時までに登り返さねばならない。

木の袋尾根のツツジの見かたは、尾根上から東側の急斜面を

見下ろすのが良い。まるで花が宙に浮いている様な感じがする。

ミツバツツジを見るだけなら、天狗道の上部でも十分なのだが、

藪尾根では、花との距離が断然近い。ツツジの藪を漕いで行く。

此処まで道は尾根上にあったが、此の先で東寄りの斜面に移る。

その転換点手前辺りが、特にツツジの密度が濃い。期待通りだ。

尾根上の岩場から見下ろすツツジが見事。写真では分らないが、

ずーと下の方まで、ツツジの花が続いている。毎年楽しみな場所。

道が東側斜面に下って行く。青い空を背景にして長峰山北尾根。

登山道から離れて展望岩に立ち寄る。狭く傾斜のある岩場だが、

木の袋尾根では唯一の休憩適地。2人なら何とか昼食がとれる。

昼食を終えて、登山道に戻り下って行く。右手に見える藪は全て、

ウンゼンシロバナツツジ。来週には白い小さな花を咲かすだろう。

左手に杣谷の瀬音を聞くようになると、杣谷道との合流点も近い。

振り返った此の場所は、登りに取ると最初に現れるツツジの藪だ。

この花の間を分け入るように登って行く。この尾根の魅力の一つ。

杣谷道の石段が見えてきた。まずまず満足な木の袋尾根の下降。

次は摩耶第三堰堤まで下って、寒谷北尾根を掬星台に登り返す。