摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

シングルボングルブックォ(ポッメウンタン)・・・・・・・・・慶尚北道・亀尾市

昨夜は全州に泊まった。9時発の釜山行のバスに乗ろうと8時半頃に、

市外バスターミナルに行くと、何と9時の便は売切れ。次は10時半発。

ならば、釜山近くの都市へ行くバスがないかと、時刻表を見てみると・・。

近くはないが、亀尾行きが5分後にある。そうだ!フグを食べに行こう。

切符を買い8時35分の亀尾(クミ)行きに飛び乗った。3年前に食べた

メウンタンが忘れられない。亀尾のバスターミナルから20分歩き到着。

メニューを見ていると、どれにすると聞かれるが、もちろん7000Wの

メウンタンだ。この時間帯だと、客は100%メウンタンを注文するので、

何人と聞かれ、2人と答えた時点で、2人分のメウンタンが用意される。

なので、7000Wのメニューを指さすやいなや、コンロの上に鍋が乗る。

バンチャンもあっという間に用意される。コンロの横の大きな皿に注目。

小さな鍋の中に、小振りなフグの身とタテギ、モヤシが沢山入っている。

鍋がひと煮立ちすると、アジュマがやって来て、鍋の中からモヤシを

大皿に移す。そして箸を3本使って、タテギとビビン(掻き回す)する。

この手際が実に見事。これで美味しい前菜の出来上がりという訳だ。

実際のところ、フグの身自体より、良く出汁の出たスープの味わいと、

シャキシャキしたモヤシの和え物が、このメウンタンの最大の魅力だ。

奥に細長く伸びる店内は、右手に洗い場や厨房があり、通路を挟んで

左手に座敷席がある。料理が出てくるのも、片づけるのも早いはずだ。

配膳の人だけで10名くらい、厨房の人もいるので、やや落ち着かない。

この店の味の良さは、バンチャンの色合いの良さからも見て取れる。

スープも一滴残さず飲み干す。ほぼ満腹。ゴハンは1000Wなので、

二人で16000W払った。この店だけは、お酒を飲まずに満足できる。

3年前には無かった看板。亀尾市公認の「美味しい店」ということ?。

この店は亀尾の鉄道駅すぐ近くにある。列車に乗って釜山へ帰ろうか。

いやいや、途中の大邱(テグ)には、もう一軒行きたい食堂があるんだ。


(2015年1月5日 1000W=113円)



シングルボングルブックォ(싱글벙글복어) 直訳すると「ニコニコふぐ」

慶尚北道 亀尾市 元坪洞 126-7