摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

金連山(415m)荒嶺山(427m)・・・・・・釜山・・・2014年10月21日

今回の旅行は今日が最終日。金海空港から16時の飛行機で関空に帰る。

昨日は梁山市まで行きながら、一日中雨で目的の千聖山に登れなかった。

山行きの旅としては消化不良。午前中に、低くとも後一山は登っておきたい。

大淵駅近くの宿を5時半過ぎに出てきた。チェックアウトは12時なので、

それまでには戻りたい。地下鉄2号線・金連山駅に午前6時に到着した。

地図によると6番出口を出て、少し西から車道が、山頂まで通じている。

暗い中、車道を登っていく。この付近は、日本領事公邸とかあったりして、

大きなお屋敷が幾つもある。右手山側に案内板があり、登山道もあった。

暗いけど車道よりはましと、此方を登って行こう。もうすぐ明るくなるはず。

登山道は良いので、薄暗くても大丈夫。その内に段々明るくなってきた。

こんな時間だというのに、二組下ってくる人達。追い越して行く人もいる。

脇道が幾つかあるけれど、一番太い道を選んで行く。緩やかな道が続く。

公園に出てきた。運動器具が沢山置いてあり、運動に励んでおられる。

この様子からすると、皆さんまだ暗い内に、登って来られたに違いない。

公園の奥で青少年修練院のフェンスに突き当り、急な階段道に転ずる。

登りきった所が守衛所もある、青少年修練院の後門。少し西へ行けば、

元の車道と合流する。このまま車道を登るのも、つまらないと左の道へ。

後で分かったのだが、むしろ道路の右側の細い道が、メインの登山路。

最初は広くて気持ちの良い道だったのだが、そう長くは続かなかった。

左手には、影島(ヨンド)等が見えており、そこそこ標高は稼いでいる。

この後、急に道が細くなり、ケルンが積まれた藪っぽい所を通過する。

藪道から抜けると、先ほどの車道に出る。頂上の電波塔に通じる道は、

すぐに門扉があり、進入禁止となる。諦めきれずに北側からの歩道を、

登ってみたりしたが、仮にも登山の、目的地になるような所は無かった。

電波塔への道の脇に、小さな食堂があった。営業時間は午前11時から、

午後11時まで。きっと夜景がキレイに違いない。地下鉄・金連山駅から、

タクシーに乗っても、それほど高くないはず。観光ズレしてないのも良い。

このままでは帰れない。西側に同じように、電波塔のあるピークが見える。

よく見ると、電波塔の手前は岩場のようで、とにかくも展望が得られそうだ。

時計を見ると7時半前。往復しても、まだ時間は十分あるので行ってみよう。

金連山との鞍部へ車道は緩やかに下る。下りきった左手に歩道がある。

とても良く踏まれた広い道で、間違い無く、目的のピークに向かっている。

このころから時折、日が差すようになった。このまま晴れてほしいのだが。

目的のピークに到着。幸いに鉄塔は、頂上を外した場所に立っている。

向こう側に見えるピークには、烽火台の遺跡があり、公園のように整備

されている。写真では分り難いのだが、標高はこちらの方が高いようだ。

立派な山名碑もあった。標高427mなら、本来の目的の金連山より高い。

電波塔の立つ金連山(415m)。その向こうに見えるのが、萇山(634m)。

足元には広安大橋が一望できる。陽は、差したり隠れたりと落ち着かない。

北側には東菜の街並み。思ってたより、高層のビルが多いので少々驚く。

街の向うには、金井山(802m)が大きく見えている。岩場が意外に多い。

西側には、南浦辺りの街並みから、影島の蓬莱山(395m)等が見える。

展望台にあるのはタッチパネル式の案内板。スマホと同じ感覚で使える。

日本語にも対応しており、見ている景色の説明が表示されるハイテク機。

釜山はソウルに比べ、標高の低い山が多いが、海が近くて景色は良い。

目的の金連山には登れなかったものの、スッキリした好展望に満足した。

時刻は8時。そろそろ帰ろう。大淵の宿に帰って、シャワーを浴びたい。

この所の、季節外れの暖かさの為か、ツツジが勘違いして咲いている。

下りは同じく金連山駅に下るが、ずっと車道沿いに下ってみようよ思う。

「あ!こんな所に、スターバックス・コーヒーがある。」と、家族が言うが、

よく見ると、STARSBUS COFFEE で、「Starbucks Coffee」 ではない。

道路沿いのキレイなトイレ。その前の道標を見ると、ヘリポート括弧して、

金連山頂上と記してある。やはり仮にも、山頂代りの場所はあったんだ。

ヘリポートならば、山頂から少し下で、肩のような場所にあるに違いない。

さらに下ると車道脇に展望台があった。広安大橋や広安里の眺めが良い。

この辺りは水営区。荒嶺山は南区なので、展望所はそれぞれ別に要る訳。

展望所の前にも、食堂車が停まっている。というか斜度に併せ下駄履。

さっき車もそうだったが、停車しっぱなしで、店の人が通って来るようだ。

車道沿いには桜の並木が続く。開花の季節は素晴らしくキレイだろう。

夜景や花見も楽しめる場所なのに、観光地としては宣伝されていない。

ちょっと車道歩きに飽きたので、脇道に入ってみる。桜の林があった。

日本では桜の、こういう植え方は見たことない。桜の園という感じだ。

再び車道に戻ると、コーヒープリンス号が監視カメラの下に駐車中。

やはり、まだ時間が早いのか開店していない。でも毎日、相当数の

登山者が見込めるんだろう。掬星台にも土日ならあっても良いかも。

金連山駅に戻って来た。頂上に登れなかったのは、残念だったが、

変化のある面白い山歩きが出来た。いつか桜の季節にまた来たい。