摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

蛇梁島 智異山(397m)前編・・・・・・慶尚南道・統営市・・・2014年5月8日

昨日、市外バスに乗って、統営市にやって来た。統営に近づくと

左右に海を見るようになる。どこまでが半島で、どこからが島か。

昨夜は、バスターミナル近くに泊まるが、40000Wと高かった。

統営の市外バスターミナルの筋向かいのバス停に、蛇梁島行きの

時刻表があった。よほど来島する登山客が多いのか。市内バスと

カオチ港からのフェリー発時刻が記してある。朝一番の便に乗ろう。

675番は港まで入らない。他の乗客に聞いて街道筋で下車する。

フェリーターミナルでは乗船カードを記入する。漢字で書いたら、

職員の方が、ハングル読みで入力して、切符に印字して下さった。

カオチ港で乗船する頃から、夜のような暗さで、今にも降りそうだった。

蛇梁島の上島に到着すると、ガスが低く垂れて対岸の下島も見えない。

お勧めはトンジ村までバスで行き、山を歩いて帰ってくるコースのようだ。

確かに帰りのバスの心配はないが、最初に主峰に登るのもどうか。

そこで港から歩き、トンジ村からバスで帰る逆コースを行こうと思う。

港から西へしばらく歩くと、道標が一本だけ、案内板もない登山口。

最初の内は松林の急登。今回の旅行は快晴が続いたが、ついに悪天に

掴まってしまった。でも標高の低い山だから、まだ良かったかもしれない。

この後もそうだが、登山路の周囲は、観光客向けに過剰に伐採してある。

ひとしきり登ると港を見下ろす岩場に出た。ごく細かい雨が降りだした。

狭い水道を挟んで、下島の海岸も見えるが、山はガスを被り見えない。

ここでコンビニの、三角キムパの朝食を摂る。相変わらずおいしくない。

進行方向に大きな岩場と鉄階段が見えて、韓国の山らしくなってきた。

ガスが薄くなった一瞬を撮ったもの。実際は濃霧でほとんど見えない。

風は強くガスの濃淡はあるが、どんどん悪い方向に向かっているよう。

今日一回目の階段登り。連日の登山で体が重い。休み休み登って行く。

階段を登りきると、玉女峰(281m)の頂上だが、濃霧で全く視界なし。

進行方向の岩峰の上に構造物らしきが見える。あれが山上の吊り橋かな。

上の写真もガスが薄くなった一瞬に撮ったもの、随分長い時間待っていた。

また階段。韓国の山で階段登りは避けられない。これも観光施設の一種。

振り返るとビーチが見えている。晴れていれば海も澄んでキレイだろう。

階段ばかりでは飽きるでしょうと、ロープが設置された岩場も出てきた。

斜度は緩くて、頼らずとも登れるが、下りならロープがあった方が良い。

どうやら吊り橋の基部に到着したようだ。まさに岩峰のピークにある。

長さ22mの吊り橋。対岸の岩峰との間は深いキレットになっている。

チュルロンタリ。直訳すれば揺れ橋だけど、意訳で吊り橋で良いだろう。

1本だけと思ったチュルロンタリは、続いて2本あった。こちらは39m。

かなり待ってガスの晴れた一瞬を写す。本当に岩峰と岩峰を結ぶ橋。

幅2米あり、しっかりした作りなので、名前ほどに揺れたりはしない。

吊り橋で行ったり来たり、写真を撮るためガスが晴れるのを待ったり、

ずいぶん時間を費やした。主峰の智異山はまだまだ遠い。先を急ごう。