6月7日の土曜日。朝の内は曇り空のようで、天気予報も調べずに山に向かう。
5月26日に西谷を遡行した際、出合から4基目の治山ダム手前に見た支沢が
登れそうだったので行ってみよう。掬星台からの、楽なアプローチを考えてみる。
ケーブル・ロープウェイを乗り継ぎ掬星台へ。ガスは濃いが雨は降っていない。
写真では、見えにくいが、ダミーのゴンドラに、ヘッドマークが付けられていた。
奥摩耶ドライブウェイを歩いて杣谷峠へ。6月の摩耶山は白い花の季節だが、
道路沿いに白い花と黄色い花を、一本の茎に同時に咲かせている草がある。
山羊の戸渡に入ると、どんどん暗くなってきた。ガスも濃くなり何も見えない。
進むうちにパラパラと、雨が降りだしてきた。今日も雨具は持って来ていない。
平削地に到着した。山羊の戸渡では、数少ない休憩場所である。道は東西に
ついているのだが、南側の西谷へ踏跡がありそうで、前から気になっていた。
この辺りで、土砂降りになって来た。まあ寒くはないので濡れるのは構わない。
思った通り割としっかりした踏跡がある。但し中段の此の辺りで消えてしまう。
どうやら元々はダム建設の際の作業路だったものだが、山羊の戸渡と誤って
下る人が、途中で引き返して踏み固めている様だ。対岸の峰は天狗塚だろう。
踏跡は無くなってしまったが、切り開きは続いている。なるべく緩やかな所を
選び下って行く。西谷の河原が見えてきた。場所は狙い通り4基目のダム下。
この4基目の治山ダムの手前に、長峰山側から流れ込む支沢がある。ここを
登ってみようと思う。一応用心してズック靴を、フェルトシューズに履き替える。
先週に続いて、虫の襲来が激しい。虫除けを持って来なかったのを後悔する。
岩の露出した川床は200mも続かなかった、これ以上沢筋を詰める気もせず、
右手の尾根に逃げ上る。何しろ、目の周囲には羽虫・蚊・ブヨ・アブがいっぱい。
沢筋から離れてから、やはり200m位であっさり長峰山の一般道に飛び出た。
天狗塚と杣谷峠間の最低鞍部の少し上辺りだ。斜度も比較的に緩かったので、
西谷から主稜線に出るには、一番楽なコースかもしれない。何だかあっけない。
掬星台に向かう予定だったが、こんな日なら天狗塚も空いているかと思い直す。