摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶第4堰堤上から長峰山の主稜線を目指す

6月1日の日曜日。かなり暑い。天気予報では夏日になるそうだ。

杣谷沿いに、まだ歩いたことの無い支沢がある。昨日歩いた時に

覗いては見たが、ズック靴では登る気がしなかった。そこで今日・・。

摩耶第4堰堤の上、此処が何処かというと、木の袋谷出合より上。

冬には氷瀑となる勧進滝のすぐ下。杣谷道の鎖を乗り越えて下る。

上の写真、左手の暗闇が支沢の入り口。右手には摩耶第4堰堤が。

支沢の入り口は、上下2段で20m程の滝となっている。下段は

なんとか登れそうだが、上段は立っていて、直登は無理に思える。

とにかく沢用の足拵えに替えて、下段の滝を登ってみるが、やはり

上段の滝はハムには登れそうにない。周囲の壁も立っているので、

此処から巻くのも無理なようだ。諦めていったん、下段の滝も降りる。

ダム上の堆積地から、南側の岩場のヘリに沿って登って行く。結局、

摩耶第4堰堤の上に出た。上の写真は、杣谷本谷を見ているわけだ。

堰堤上からも、更に南から北へ回り込むようにして、支尾根を越える。

恐る恐る沢床に下って行く。先ほどの滝の落口から10m程上に降りる。

ここでスリップすれば、第4堰堤の上の堆積地まで、一気に落ちるかも。

ようやく沢床に下り、安心したのもつかの間、行く手をダムに遮られる。

県が作った治山ダムのようだが、けっこう大きい。これはかなりショック。

6000分の1地図には、堰堤のマークは一つも無かった。もう終わりだ。

最早、沢としての魅力に期待できないが、来た以上は稜線まで登りたい。

ダムを越すべく、右岸の階段状を登るが後3段で、手掛かりがなく断念。

何でこんな所を登れないのかと思う向きもあろうが、それがハムの実力。

左岸を大きく巻いてダム上に出る。どうも県の治山ダムとは相性が悪い。

ダム上には期待した、岩の露出した河床が現れる。地図の岩記号から、

勝手にこんな河床が続いてると思っていた。だが、それも長く続かない。

上の写真では解り難いが、中央の木を境に左右二俣に分かれている。

どちらに行くべきか悩む所だが、右手に行けば一四鉄塔に出るだろう。

少しでも稜線に近づくなら、左俣の方が良いだろうと思ったのだが・・・。

しばらくは良い感じで登って行けたが、すぐに前方が藪で覆われた。

右俣へ戻ろうかとも思ったが、さして変わりは無かろうと登って行く。

やがて沢床は土砂の壁に消え、斜面の凹地のようになってしまった。

凹地も消えた辺りで、フェルトシューズをズック靴に履き替える。昨日

の暑さで羽化したか、視界の中に数十匹の羽虫や蚊が飛んでいた。

虫の襲来を避け、尾根に這い上がるが、そこには道が無い。想像では、

六甲線一四鉄塔上の巡視路に出るはずだった。仕方ない上に登ろう。

すると100mも行かないうちに、長峰山の一般道に飛び出したのだ。

一四鉄塔の巡視路入口の数メートル北側。意外に標高を稼いでいた

という訳でなく、元より杣谷と稜線までが、僅かな比高差だったから?。