山は高きを目指せば、頂上に至るのだが、地上ではそうもいかない。
利川にやって来たのは、猪鳴山に登ることよりも、別の目的があった。
陶磁器の窯元の一軒に、ぜひ行ってみたかったのだ。だが道に迷った。
猪鳴山を下ってからは、タクシーに乗ればなんて、思っていて、ろくな
地図を持っていなかった。一時間近くも方角違いの所を歩いて諦めた。
街の戻ろうとして、交差点の向こうの建物に足が止まる。食堂なのか?。
遠くからは陶磁器の博物館かと思ったが、屋根の字を読むと「利川米飯」。
これはぜひ食事してみたい。玄関には2周年記念12000Wのメニューが
あるという。中に入るとこれまた壮観な内装。実際は写真よりもっと明るい。
座卓より一回り大きな天板に、韓定食を並べて、天板ごと配膳するスタイル。
2人掛りの配膳。利川でもテーブル席に、ワゴンで天板を運ぶと、1人で済む
ので、座敷の店は少ないようだ。かなり待ったが、我々の席にも配膳された。
以前、全羅北道の淳昌で食べた韓定食は、とても塩辛かった。此方は
薄味で上品なお味だ。ごはんもふっくらと炊けていて、美味しかった。
食べ差しの写真で申し訳ないが、特に美味しかったものを、紹介しておこう。
ハムが気に入ったのは、干鱈を水に戻して焼いた物。肉厚で食べ応えがある。
家族が気に入ったのは、カンジャンケジャン。見た目より辛いが美味しかった。
満腹になって店を出る。こんなお店で食事出来ただけでも、とても楽しかった。
ナランニムは利川市内に数店、韓定食の店を展開しているようで、北隣にある
「正一品」という店も姉妹店のようだ。マッコルリは少し高くて、4000W。
外に出てもう一枚。なんと南隣は「青木」というガイドブックに必ず載ってる店。
ということは、ここから北に行けば、目指す窯元があったのだ。全く方向違いの
西側で探していたことになる。だが、最早疲れてしまったので、ソウルへ帰ろう。
(2014年1月3日 1000W=102円)
ナランニム
京義道利川市沙音洞629−10