猪鳴山に登ろうと思ったのは、陶磁器で有名な利川に行きたかったから。
一時期、陶磁器にはまっていた事があり。国内でも瀬戸や土岐、伊万里
等に行ったりしていた。中国の景徳鎮にも、旅の間に寄り道したりもした。
だからって、安い物しか買わないので、その為だけではもったいない。
登れる山がないかと探したら、利川市のサイトでこの山の存在を知った。
標高は低いが、岩峰が連なっているので、それなりに楽しめそうだった。
利川の市外バスターミナルには、12番市内バスも発着する。まだ暗い
内に乗車した。だが何処で降りるかは定かでない。それらしき所で下車。
道路標識にトゥドラムサン(猪鳴山)とあるので、此れに従えばよかろう
と思ったのが大きな誤り。車用の標識なので直進すればよかったものを、
大きく迂回して2キロも歩いた。やっと猪鳴山の登山口らしきに辿り着く。
7車線の広い道路を横断歩道で渡ると、しばらくで猪鳴山の登山口だった。
登山口にある案内登山会の標識。ツアーバスで団体が来ているということ。
枯葉の積もる道を登ると、標高が低いだけに、すぐに稜線の岩場が現れる。
まず第1峰。全体が岩山という訳ではなく、恐竜の背のように巨岩が並ぶ。
続いて2峰に至る。この間は普通の道を歩いてる。曇っているが寒くはない。
利川市内から、ひと山越えたこの付近は、道路に面して大きな工場が多い。
3峰へは稜線沿いに、岩稜を歩いて行ける。岩は固いし難しい所も無い。
3峰は眺めが良くなく、最高峰の4峰に進む。孝子峰という別名がある。
まあ、基本的に同じ眺めだが、いくらかは高いので、気分は悪くない。
稜線を進むと行き止まりの木柵がある。墜落事故多発の為との看板。
先を覗いてみると、垂直の壁に鉄製の手掛かりが、打ち込んである。
でも通行禁止なら仕方ない。左下に下る道があるので素直に従う。
岩場の裾を、大きく左から右へ、240度位は回り込んで行く。
回り込んだ先は、テジゴルという岩場。階段で登ることができる。
さっきの行き止まりの反対側。看板には事故の人数等書いてある。
後は穏やかな斜面を山裾に向かって行く。さらに冗長な林道がある。
麓からは田舎道を街道筋まで歩く。コンビニがあったので小休止。
1リットルの紙パックジュースを買い、昨日の残りのパンを食す。
猪鳴山を仰ぎ見る。分かり難いが樹林の中に岩場が五つ見えている。