摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

市ケ原から神戸東線一九鉄塔へ

12月22日の日曜日は、市ケ原で焚き火をし、焼きイモを作って昼食。

時折、アラレが降っているが、せっかくなので、少し歩いて帰ろうと思う。

市ケ原の南西隅から、西側の急斜面を登っていく、わりあい良い道がある。

九十九にと言うよりは、螺旋のように短い切り返しで、急登を上って行く。

神戸市標と川崎と掘られた標柱が並んでいる。この付近が川崎家の持山で

あった頃の名残だろう。ちなみに徳光院も、川崎家の建立によるものらしい。

高尾山の尾根は南北に伸び、生田川も南に流れているのに、この山は東西に、

稜線を張っている。それが貯水池付近の、かなり複雑な地形を形作っている。

名前があっても良さそうだが、調べても分からない。一九鉄塔を西に進むと、

高圧線が稜線に近くなる所があり、伐採されて摩耶山頂方向の眺めが良い。

南側は木や笹が繁り展望は無いのだが、冬枯れの樹幹越しにHAT神戸辺り。

稜線上の道は幅広く歩きやすい。関電の巡視路として整備されているのだろう。

西に向かって行くと、再度山ドライブウェイに突き当たる。歩道は西側に続くが、

暗い森なので、今日は車道をそのまま進んでいく。少しでも陽射しを浴びたいから。

城山への分岐を直進し二本松林道終点、かつて港見晴台と呼ばれた平地に出る。

メリケン波止場の沖合には、昨日、走っていた神戸空港島の西端が見えている。

平地から南へ明るい落葉樹の林を下り、分岐で東側の道へ入る。西へ下っても北野町。

この道は照葉樹の暗い林が続くが、一箇所だけ抜けた所があり、神戸市街の眺めが良い。

その昔、小学生だった甥っ子は、この景色を絵日記にし、「家ばかりで、むなしい」と書いた。

北野道へ下る手前に、イノシシ避けの柵と扉が新しく設けてあった。兵庫県の施工。

北野道を西に向かうと、此方にも同じ柵ができている。金網ではなくて繊維のネット。

イノシシならば、すぐに破りそうにも思うが、きっと丈夫な素材で出来ているんだろう。

新神戸駅へ300米の石標の所で、右手の急な階段道を下る。三宮方面へは近道だ。

荒廃した公園を通り、ハーブ園のロープウェイ山麓駅前へ出る。そのまま進むと、

新神戸オリエンタルアベニューに入るが、空き店舗ばかりで、寂しい場所である。