摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

飛鵝山(602m)・・・・・・九龍・彩虹・・・2012年9月29日

地下鉄・彩虹駅からバスに乗って、西貢に向かうと飛鵝山という

険しい岩山を、毎回見上げて走る。以前から気になってはいたが、

ガイドブックには詳しい案内がなくて、登り口が良く分からなかった。

そこで、フォートラベルというサイトの、「jun2」さんの記事を参考と

させてもらい登ることにした。「jun2」さんは登山口直下の順利邨へ、

バスで行かれているが、地下鉄・彩虹駅から、歩いていくことにした。

正面の信号が飛鵝山道(車道)の入口。だが、此処に至る30分程が

辛かった。晴天で気温がぐんぐん上がり、ヘロヘロになって辿りつく。

最初は山側を歩いていたが、途中で歩道が無くなり海側を歩いて来た。

飛鵝山道を少し入ると、左手に車道が分かれる。ここが飛鵝山への入口。

奥には個人宅が一軒だけあるので、おそらく私道だ。山側に踏跡がある。

登山道を指すように三角の看板。進入禁止・猛犬注意ということだろうか。

三角の看板から、山に入って行くと最初こそ藪道だが、すぐに展望が開ける。

急な道だが楽しそうだ。ゆっくり登っていこうと思ったら、誰か後から突っつく。

振り返ると2匹の猟犬っぽい犬達。どうやら家族のザックに入れた点心の

匂いに釣られて追いかけてきたみたいだ。さっきの私邸の飼い犬だろう。

吠えも噛みもしないが、しつこく追いかけてくる。家族は怖がり急いで登る。

ハムはバテてしまい遅れ始める。犬を嫌った家族は、道をはずれ藪に入る。

さすがに藪を分けては登れないようで、犬達は付いて来ない。家族によると、

吠えないが、うなり声を上げるので怖かったらしい。でも案内犬だったかも。

というのも遅れ始めたハムを、心配そうに時おり1頭が振り返っていたから。

犬も入ってこない藪だから、ススキや潅木等が密生している。足元も悪い。

どうにか岩場に出て休憩するが、本来の道は何処へ行ったか見当たらない。

草山なので、とにかく上に向えば山頂に至るだろうと、何とも安易に考えた。

岩場からしばらくは、背よりも深い藪を分け茨もあって、傷だらけになった。

ようやく草が刈ってありロープが張ってある所に出た。しばらく楽に登れる。

ところがロープが終わると又もや藪。足元は不安定に岩が重なり体力消耗。

今日2度目のヘロヘロ状態で主稜線に辿りつく。日陰がなくて昨夜買った

晴雨兼用傘を差してヘタリ込む。20分も休んだろうか。水を沢山飲んだ。

香港人は日傘を差して登山するのは普通だが、やってみると風に吹かれ

これが結構難しい。しばらく差していたが、無理と諦めた。日差しきつく暑い。

右側には、獅子山(ライオンヘッド)に続く尾根筋がボーと見えている。

山頂まで上ると、通信施設の建物が日陰を作っていた。思わず草地に倒れこむ。

日陰にいると涼しく感じる。今朝、彩虹の牛池湾市場で買って来た点心で昼食に。

饅頭はおいしいけれど、この匂いで、あの犬達が寄ってきたのなら、失敗だったな。

饅頭と粽と春巻。合計で37HKD。粽も旨いが春巻は、中身が何だか分からず・・。

飛鵝山の山頂から北へは、通信施設の巡視路も兼ねているのだろう比較的良い道だ。

象山(585m)から東山(544m)へと、笹原の尾根を緩やかなアップダウンを繰り返す。

右手には白沙湾のヨットハーバーが見える。晴れているのにボーッとしているのは、

中国本土から、スモッグが流れてきているからかな?。さてと水分が残り少ないが、

この先どうしよう。本来の予定では、黄牛山・水牛山まで足を伸ばすつもりだった。

東山を越えると、車道があり東屋があった。しかし期待した水道は無い。どうしよう。

東屋でしばらく休んで考えるが、このまま車道を歩いて下り、朝の道へ戻るのは嫌だ。

そんな訳で、ここから何だか迷走する。水場を探して、車道を南に下らず北へ向う。

見つけた水場はキャンプ場の下流で汚くて使えない。諦めマクリホーストレイルを、

沙田に向って西に歩くことにした。大老山の北側から、草山・針山方面の眺め。

トレイルは再び車道に出て、そのまま西へ向かって行く。左手に飛鵝山のスカイライン

車道を沙田坳(峠)まで歩くと、商店があって多くのハイカーが休んでいた。

ペットボトル入りの豆醤(豆乳)12HKDを買って、一気飲みし生き返った。

この付近には野生の猿が多い。そこら中にいるが人間を恐れていて、近づくと逃げる。

沙田圍駅に出たかったので、峠からはトレイルを外れてバーベキュー場の中を下る。

この道も良く整備されていてた。後は道なりに下って行くと、沙田圍駅へ辿りついた。

(この山行は、フォートラベル「jun2」さんの記事を参考として歩きました。多謝。)