金曜日の深夜から翌日の早朝にかけて、神戸港地方では大雨が降った。
雷を伴って集中豪雨といって良いレベル。さすがに土曜日は沢は自粛だ。
だが、一日おいた今日は朝から快晴で、珍しく早起きして沢の用意をする。
ケーブル・ロープウェイを乗り継いで掬星台へ上り、山羊戸渡の下り口へ。
笹の道を少し進んで、三叉路らしき所。東へ90度折れて下っていくのが、
山羊戸渡の道だが、そのまま北側へ向う、細い踏跡に入って下って行く。
架線場跡まで下って来た。この下が岩場になっていて、かなり苦労する。
左手から藪に入り、東側へトラバースするように下って行く。踏跡は無い。
架線場から見える凹部にあるのが目的の沢。瀬音が異様に大きく聞こえる。
下ってみて遡行出来そうにない水量なら、またこの道を登り直すことになる。
目的の二股に下りついた。左股は自然の家の鞍部に向っている。右股が本流。
まあ水量は多いが、遡行するには問題ないだろう。ここで早めの昼食にしよう。
沢用の足ごしらえに替え、入口の滑滝を越すと、すぐに二段の大滝が現われる。
下段の滝は6米位だろうか。ここは右手の浅いルンゼを登るが、岩がとても脆い。
ホールドがボロボロと剥がれる。良くない事だが、つい残置ロープに頼ってしまう。
上段の滝は10米位ありそうだ。山羊戸渡から見ると、上下の滝がつながって見え、
大滝のように見える。実際は両者の間は、ゴーロの河原があり一つの滝ではない。
此処は右手の急斜面を、立木を掴んでせり上がり、落口を目指して小さく巻き上る。
昨年は容易だった階段状の滝も、水量が多いとスタンスが見えないので、登り難い。
体重の軽い家族は、足首ぐらいの水量でも、「流されそう」だなんて言っている。
ミニゴルジェ風の此の場所も、今日は迫力がある。奥で左手から小滝が流れ込む。
その小滝でさえ、なるべく大きなスタンスを探して登ると、ヅボンがびしょ濡れに。
此の上から、堰堤が連続する。都合3基の堰堤を、いずれも右側を巻き上がる。
二番目の堰堤手前は、沢幅一杯のナメとなっている。堰堤の無い頃に登りたかった。
堰堤上には土砂が溜り、退屈な河原歩きとなるが、少し離れるとナメや小滝が現れる。
滑は続くが、昨年、歩道に出るのに苦労したので、サウスロードの木橋で遡行終了。
時計を見ると、入渓してから、ちょうど一時間。短いけども、割と楽しい沢歩きだった。
(この記事の左右は上流に向かってのもの。滝の高さは、適当な目測にすぎない。)