摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

主屹山(1075m)後編・・・・・・2012年5月3日・・・慶尚北道・聞慶市

主屹霊峰から西側に下る道もあるのだが、さらに北上し釜峰を目指す。

遠く北側に、立派な山容の山が見えている。なんていう山だろうか。

穏やかな樹林の道が続く。ツツジの花が満開であること以外は退屈。

右へ釜峰三叉路まで600mの道標。この辺りから岩山の様相となる。

あれが釜峰(プポン)だろうか。釜峰直下の三叉路で、標識を付けている

案内登山会(私営のバスツアー)の人に出会う。明後日の準備だろうか。

釜峰の山頂で、北に見える山の名前を聞くと「ワラクサン」と答えられた。

釜峰は1峰から6峰まで、岩峰が連続する。韓国らしい丸い岩山と松の木。

この辺りまでは、立派な桟道が設置されていて、問題なく歩いていた。

突如として道が途切れる。上を見上げると、垂直の岩場にロープが二本。

道標も無く本当にこれがコースなのか。半信半疑で腕力任せに登ってみた。

岩場の上も岩場。足元がスッパリ落ち進むのを躊躇う。もしかして途中で

分岐を見逃したかと思う。大分戻ったみたが分岐は無い。臆病なハムに、

家族が痺れを切らし、また岩場まで戻って来た。家族は楽に登って行った。

少し回り込むと階段状の岩溝があり、やはり本来の登山コースだったのだ。

登って来た岩場を振り返る。この中央がルートなんだけど、下るのも怖い。

都合1時間ばかり、時間と体力をロスしてしまう。家族には申し訳なかった。

その後も、岩峰の上り下りを繰り返すが、先のように判りにくい所は無い。

第二関門へ下る細い道もあったが、最後まで歩きたい。釜峰第6峰へ向う。

ようやく釜峰第6峰に到着。心配だったが、暗くなる前に下山できるだろう。

釜峰第6峰からは下るのみだ。岩尾根が続く。下って来た6峰を振り返る。

明るい岩尾根からは北側の展望が広がる。そこはもう忠清北道である。

北に見える立派な山。山頂の巨大な岩場に見覚えが・・・・思い出した。

登ったことのある月岳山だ。ハングルを棒読みすると「ウォルアクサン」

なんだが、本当の発音は「ワラクサン」って聞こえるんだ。たぶんそう。

道は白樺の林の中を下って行く。第三関門辺りの売店からだろうか、

演歌がスピーカーで大音量で流されていて、此処まで聞こえてくる。

沢筋まで下って来た。清涼な流れだ。此処から上り返し広い道路に出る。

第三関門へ向う道。道が白いのは桜の花が散っているから。午後5時。

広い道を30分ほど下って、ようやく第二関門に着いた。ところで、

この道の西側が鳥嶺山(1025m)である。明日は聞慶に泊まって、

鳥嶺山の予定だったが、登山口には入山禁止の幕が張ってある。

その後も、2箇所ある鳥嶺山登山口は、5月15日まで登山禁止と

なっている。さらに第一関門までは1時間もかかっている。疲れた。

夕焼けに染まる主屹山の前衛峰。午後7時近い。薄暗くなってきた。

明日の予定も考え直さないといけないが、無事下山できてホッとする。