この2月に氷瀑を探した谷が、岩の発達した河床で記憶に残っていた。
今日は、その谷を遡行してみたいと思い、ロープウェイで掬星台に上る。
スタートは天上寺前の駐車場。前述の谷は、桜谷か生田川の支流だろう。
いずれにしろ桜谷を下らねばならないが、桜谷道を、ただ下るのは退屈だ。
駐車場の北西隅から、踏跡があったように思うので、桜谷に降りるだろう。
と思ってたら、踏跡が見当たらない。笹が繁って、分かり難くなったのかな。
とりあえず、尾根通しに下って行く。どこも足元は柔らかく、踏跡は無いようだ。
中段まで下ると、尾根が広い急斜面に消えていく。それでも尾根らしきを下る。
下段では細尾根に戻るが、桜谷に降りる所が岩場になって、左の沢から回る。
ようやく桜谷に下ったが、下降路にも、登路にも、使えそうに無い尾根だった。
桜谷に下ったところで、お腹が空いたので、小休止する。その近くにこんな花。
「フタリシズカ」というのかな。さして花に興味がある訳ではないが、小さな発見。
しばらく下ると、東側から支沢が流れ込んでいる。「ち22−7」の標識がある。
まだ桜谷出合までは距離があるだろう。上流過ぎるかもしれないがどうだろう。
毎度のことで、地図を確かめても、持ってもいない。でも入口から岩床が立派。
たぶん此処だろうと、入渓することに決める。最初のハング滝は右を小さく巻く。
上流は水量こそ少ないが、河床の岩盤がよく発達し、緩やかに斜上している。
目的の谷とは、違うかもしれないが登ってみよう。沢用の足ごしらえに変える。
歩き出すと沢の中央に、打ち捨てられた架線用の土砂搬器がある。大きなゴミ。
そこを越えると、多段・階段状の小滝の連続が現われる。斜瀑と言うには斜度も
水量も少なすぎる。だが、フリクションの悪いフェルト靴でも楽しく登って行けそうだ。
昨日、雨が降った割には水量は少ないようだ。岩床を全体に濡らす程度しかない。
なのに、藪や蜘蛛の巣に煩わされることも無い。面白い沢かもと期待が膨らんだ。
(2/2に続く・・・・・この記事における左右は、進行方向に対してのもの。)