黒岩尾根の末端。天国ベンチのある場所は長い間、架線場だった。
そのリフトの敷設・保守・巡視のためだろう作業道が、今も残ってる。
過去、部分的に歩いた事はあるが、地蔵谷から通して歩いてみよう。
そんな訳で、新神戸回り。生田川西側に、桜が咲いてたので渡ってみた。
幹に「ヒマラヤザクラ」という札が、下がっている。初冬に咲くと書いてある。
気温は8度位。風も無くて、日差しもあるので、穏やかな冬の日だ。
貯水池の水面も穏やかな様子。鵜だろうかな、のんびりと泳いでる。
市が原では、焚き火で焼き芋を作っている小学生達。楽しそうだな。
焚き火は好きで、焼き芋にも一家言あるのだが、長い間していない。
地蔵谷に入り、第三堰堤の乗越しまで歩いて来た。此処から登ろう。
前回は、この先南から入る小沢を、渡った所で尾根に取り付いたが、
もう少し西よりに、架線作業道が、伸びていないかな、と思ったからだ。
道跡らしきものも出てくるが、切り開きがないので、作業道ではない。
谷を挟んで東の尾根に、目標のはずの、天狗道の反射板が見えている。
その後も、作業道らしきものは見つからず、そのまま天狗道に出てしまう。
やはり一筋、東よりの尾根に取り付くべきだった。
天狗道に出る所で、幼稚園ぐらいの子供と目が合う。挨拶してくれたが、
どうして、こんな所を登って来たのって、不思議そうだ。恥ずかしかった。
天狗道を辿って、反射板まで登りなおし、フェンスにそって裏側へ下る。
一段下には、架線作業道がハッキリ残っている。天狗尾根の北斜面を、
へつって行く。谷を渡る辺りでは、道も怪しいが、何とかトレースできる。
ひょっこりと、飛び出したのは、アドベンチャールートの入口付近だった。
この道を左に歩き、やや強引に北側の尾根に取り付いて、作業道に戻る。
時折、道を失いながらも、切り開きを探し、天国ベンチに向け斜上して行く。
かつては架線の支柱があったろう、平地まで登ってきた。天国ベンチが見える。
振り返ると、菊水山や須磨浦の山の向こうに、淡路島や明石大橋が見えている。
ミヤコ笹の繁る斜面をトラバースして、旧架線場跡の天国ベンチに登りつく。
結果としては、失敗に終わったが、地蔵谷に入ってからは、人にも会わずに、
静かな山歩きを楽しめた。ということで良しとしようか。って、負け惜しみだな。