今日も家を出たのは、午後になってから。寒くて出る気がしなかった。
神戸市文書館前から、マンションの間を中尾町に向かって歩いて行く。
奥の日陰の稜線が東山尾根。日の当ってる尾根との間に、中尾東谷がある。
昨年3月に登った時は、最初の堰堤は、左から巻いた。だが東山尾根に向かう、
巡視路をしばらく登って、数メートルほどトラバースすれば、容易に堰堤を巻ける。
二番目の堰堤は、左側に鉄筋の足場が付けてある。この後は、小堰堤のみである。
二番目の堰堤を越えて、50米も歩けば、一見すると谷が終わったかのような
斜面に突き当たる。実は此処で谷は、90度東へ屈曲し、傾斜の緩い滝となる。
右へ曲がれば、回り舞台のように全く異なる渓相となる。小さな谷だけども、
沢登りの醍醐味を思い出させる。前回は、谷芯を落ち口まで直登したが、
今回は、下段を登ったところで、左手から入る支谷を、使って巻き上がった。
本流の上部は、緩傾斜ながらも、スラブとなっていて、それなりの高度感がある。
この斜爆の落ち口から、左上に登っていく顕著な尾根がある。今日は此処を登る。
境界標識を敷設した際の、ピンクのテープが、この尾根上に点々とつけてある。
踏跡はないが、中段までは、下生えもないスッキリした細尾根で、楽に歩ける。
上部は、薄い笹薮の急斜面になるが、猪の獣道が、無数に横断して何となく、
階段状というか、九十九というか、それほど苦労せず、登っていくことができる。
家庭用TVアンテナが数基設置されているピークに至る。アンテナは苧谷の
民家のものだろうが、デジタル放送になった今は、利用されているのかな。
このピークからは、南側は藪に遮られ展望はない。むしろ北側は樹間越しに、
世継山、555ピーク、三本鉄塔のピークに囲まれ、山深い頂のように思える。
下りは、南へ直進して中尾東谷東尾根とでもいえる明瞭な細尾根を下って行く。
中腹辺りで、左右に展望が開ける。淡路島の海岸線が良く見える。右上に見える
煙突のようなものが、現在は廃墟となっている、世界平和大観音なんだろうかな。
南側には、昨日今日と風が強かったらか、紀泉国境の山々も良く見えている。
今日は寒くて、霰(アラレ)も降っていたのに、モチツツジが一輪咲いていた。