密陽のバスターミナルから、7時35分・始発の市内バスに乗って、
表忠寺(ピョチュンサ)へ。とても大きな寺だ。入山料2000W也。
手元の「韓国百名山」には、鮮やかな紅葉の写真が載っているが、
やはり、もう紅葉は終わっていた。早朝の境内は、清浄な雰囲気。
この寺の南側を流れるシジョン川に沿って、登山道を歩いて行く。
川の右手に沿っていた道が、左に渡渉する辺りから険しい渓相となる。
ホンリョン瀑布を大きく高巻くように道はついてる。周囲は全て岩壁だ。
流れ込む支流も岩壁を穿ち、名はないが立派な滝となっている。
谷の最奥は、チュンチュン瀑布。手前には吊り橋があり正面から見れる。
此処にはアイスキャンディーを売るアジョシがいた。右手の壁を登りきると、
風景が一変する。車も通れる林道が通っていて、沢も穏やかな平流となる。
林道をしばらく歩くと、だだっ広いススキの草原。その中に登山道がある。
ススキの原から見ると緩やかに見えた登りだが、やがて木製階段があらわれ
急な斜面を登るようになる。思ったより変化に富んだロングコースでバテ気味。
階段道を登りきると、ようやく展望が得られた。今日登って来た沢の上流は、
広い平原となっている。下流の険しい渓相からは信じられない。その向こうは
神仏山や冬に登った霊鷲山が見えているのだろう。よく似た穏やかな山容だ。
主稜線に乗ってからも山頂は遠い。草原に大きな岩場が点在する尾根を、
ひたすら上り、ようやく山頂に着いた。山頂もまた大きな岩場となっている。
今日はまだ、北に見えている天皇山を越えなければ下山できない。
かなり疲れてはいるが、休憩もそこそこに、先を急ぐことにしよう。