摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

細石待避所から天王峰往復(智異山)・・・・・2011年9月28日

智異山の最高峰・天王峰(1915m)登山の起点とするなら、

チャントモク待避所が最も近いのだが、予約が取れなかった。

それで細石待避所に予約をとり、天王峰へ往復することにした。

ところが、登山道には門扉があり、通過制限時間があるようだ。

待避所に荷物を放って置こうかと思ったが、コインロッカーがあったので、

小屋の職員に、両替を頼んだら、靴用のロッカーなので荷物は入れるなと、

例外だが荷物は預かる。貴重品は残すな。山頂へ行くならライトも持ってけ。

以上、全て韓国語で言われ、1割も理解できなかった。とにかく荷物は預けた。

午後7時までには帰ってきます、とは言ったものの、通じてはいなかったと思う。

出発は午後1時。片道2時間40分だが、今まではコースタイムの1.5倍は

かかっている。急いで行こう。少し登ったところから、細石待避所を振り返る。

漢拏山のように監視小屋があって、通過時間を規制されている訳ではないし、

暗くなっても歩けないことは無い。だが、この山に、規則があるなら守りたい。

細石待避所もチャントモクも標高は1600mぐらいだろう。細石からすぐに、

1700mのピークがある外は、同じくらいの標高を上り下りしていくはずだ。

目指す天王峰はガスの中だ。山頂に立っても、何も見えないかもしれない。

とりあえず、出来るかぎり早く歩いた。走ってはいない。今日までコースタイムの

1・5倍ぐらいで歩いて来たことを考えると、コースタイムどおりでも上出来だろう。

それでも、写真は沢山撮ったし、風景も楽しんだ。単調と思えた昨日の山歩きとは

異なって、草原から岩峰そして高原状の稜線漫歩と、変化のある山歩きが楽しめた。

チャントモク待避所が見えてきた。この時点で午後2時。コースタイム1時間40分

の所を、1時間ちょうどで歩けた。本のコースタイムが間違ってるのかもしれない。

とにかく天王峰までは、標高差300mで1時間のコース。かなり余裕が出てきた。

チャントモク待避所からは、急な岩場を登っていく。少し緩やかになると夏ならば、

お花畑であろう、草つきの斜面になる。今は、桔梗の花が、チラホラ咲いている。

目指す天王峰は、相変わらずガスに姿を隠したり、また現れたりを繰り返している。

雨さえ降らなければ、ガスの中でもかまわないと思いながら、ペース駆けで登っていく。

やはり、標高が高くなってきたせいか、黄葉・紅葉している木々が多くなってきた。

登山道の周囲も、ガスがかかったり晴れたりしている。

岩畳の道は、足元がしっかりして、グイグイと高度を上げることが出来た。

ようやく山頂が近くなってきた。振り返ると登ってきた稜線が良く見える。

天王峰山頂は、雲の上。晴天ならば360度の展望であろうが、四囲は雲。

山名の石碑が、なんとも困った位置にある。漢字で天王峰と記された側は、

崖まで1米もない。石碑と一緒に記念写真を撮ろうとすると、カメラマンは、

崖の途中から写すことになる。苦労して撮った写真も逆光なので真っ黒。

写真の側は、ハングルで「韓国気象観測発祥の地」と書いてあるらしい。

それでも山頂には20分位いただろか。3時20分に下山開始。

山頂直下は夏ならば、お花畑。今は桔梗が蕾を膨らませている。

下山方向。今日歩いてきた山なみ。南から尾根を、雲が越えていく。

天王峰山頂方向を振り返る。此処はチャントモク待避所を過ぎて、

細石待避所との中間ぐらいかな。こんなに距離があったのかな。

今日一日前後しながら歩いていた、高校生達がチャントモク待避所へ向かう。

全員で30名ぐらいだろうが、集団で歩かず数名ごとのグループで歩いてる。

先頭は、チャントモクから3分ぐらいで出会った。その後も三々五々出会い。

写真の彼らが最後尾ぐらい。細石待避所の出発時間が1時間は違うんだろう。

日本なら、絶対全員一列棒状。引率の先生もいるが、自由な雰囲気が良いな。

行きは、1時間で歩いた細石とチャントモク間だが、帰りはコースタイム通り、

1時間40分かかってしまった。ますます行きに1時間で歩けたのが不思議。