昭文社の地図には、破線ではあるが登山道が記載されている。
地形図にも「新穂高」の山名の記入がある。
が、いつも賑っているシェール槍に比べ、登る人の少ない新穂高である。
トェンティクロスの上流、桜谷の出合から徳川道を進む。
シェール道の分岐を過ぎ、最初の木橋の手前に、東の斜面を登る道がある。
これが新穂高への登山口と思ってたら、木橋がなくなっていた!。
壊された橋の廃材は、周囲に積まれていて、応急の処置はされている。
毎週、摩耶山に登っているが、毎回何かしら変化があるものだ。
ここから、高圧鉄塔までは関電の巡視路。最近手入れされたようで、
倒木等が取り払われ、歩きやすくなっていた。
鉄塔から上は、岩の多い細尾根で、まずまずの道がついている。
地形図609高地近くの展望岩場。摩耶別山と天上寺が良く見える。
山頂は樹木に覆われ展望はないが、意外に尖峰で明るい山頂である。
2・3名が休憩するのがやっとな広さ。
東への下山路は、笹に覆われた尾根道で、雰囲気は良いのだが、
登りにとると、単調で退屈な山に思えるであろう。
振り返ると、おにぎりのような「新穂高」。
好きな山ではあるが、お世辞にも穂高とは似ても似つかない。
この山に「新穂高」と名をつけた頃の日本人が可愛らしくもある。
だが、21世紀の世の中で、本当のアルプスがどんなところか
よく知っている現代の日本人が、六甲山系や播州の低山に、
少々岩場があるからといって、何々アルプス等と呼んでいるのは、
あまりに幼稚で、恥ずかしい所作だ。