青谷奥の行者堂の裏手から、修行場への道をたどると木橋があり10米も行くと、
行者尾根への分岐である。そこを西側の尾根まで上がると、峠状になっていて北側は
行者尾根、東側に進むと老婆谷への道。何もない谷であり、ハイカーが歩く理由はない。
ただ、山頂から青谷方面に下るには、最も無駄のない道筋。何度か利用したことがある。
下部は谷の西側に道があり、谷の水が伏流になるあたりで、東側に渡る。
道は、九十九に上っていき、やがて天狗道のアドベンチャールートとの合流点に登り付く。
落ち葉に埋もれて廃道状態で、上部では土砂崩れに流されて、道筋の不明な部分もある。
往時は幅員1米程もあったように思われる。道跡に石が多いので、石畳だったかもしれない。
北側の地蔵谷の上部には、炭焼きの窯跡が残り、炭焼きによって生じた二次林が見られる。
そこから、神戸市内に炭を出荷するための道であったに違いない。道幅が広いことや、
九十九にゆっくり道がついているところから、牛の背に俵を積んで運んでいたかと思われる。
上部の渡渉点が解り難い為、西側の尾根を強引に登る人が多いようだ。
冬枯れた晴天の日に登ったが、上部は暗く陰鬱な谷だった。