摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

弥山頂上から博奕尾を下る・・・・・広島県・宮島・・・2017年3月12日

この日は多宝塔コースから、まず駒ヶ林(506m)に登り弥山に

向かうことにした。相変わらず足が遅く、既に11時を過ぎている。

帰りの列車の時間もあるので、駒ヶ林山頂では20分間の休憩。

駒ヶ林から少し下ると今日初めての道標。多宝塔コースは一つも

道標の無い道だった。足元も立派な石段で、此処までと全く違う道。

小さな子供連れの家族と何組もすれ違う。山というより公園みたい。

大聖院コースと合流し仁王門を潜ると、何と歩道が舗装されていた。

これにはちょっとビックリした。中国や香港の山のようだ。のんびり

歩く気にもなれず先を急ぐ。弥山本堂の手前で山頂への道に入る。

山頂には12時ちょうどに到着した。展望台は1階がトイレ、2階に

は縁台型のベンチが並ぶ。広島県産のヒノキを使った美しい建物。

但し利用は10時から16時まで。屋上は360度の展望が得られる。

展望台から、てっぺん禿げな駒ヶ林を望む。此方から見る限り

穏やかな山容だが、反対は断崖絶壁。見えないのは少々惜しい。

山頂広場を見下す。中央に三角点がある。頂上まで30分の

所に、ロープウェイの駅があるので、8割は観光客の方達だ。

東側にロープウェイ獅子岩駅が見える。とりあえずあそこまで

下って行くんだな。山頂は人が多くて居心地が悪い。禄に休憩

もせずに下ることにする。大日堂という寺の境内を通って行く。

幅広い歩道を沢山の観光客が、息を切らし乍ら登って来られる。

その2割ぐらいは外国人観光客の方々。本当に人気の観光地だ。

ロープウェイ獅子岩駅に到着。弥山の頂上を望む。ところが博

奕尾コースの道標が無く、どっちに進んだらよいか分からない。

というか分岐も見当たらない。スマホで調べても要領を得ない。

一旦、獅子岩展望台まで登って俯瞰する。次はロープウェイ

榧谷駅を通過するので、架線に沿った尾根上を下るのだろう。

外のトイレとロープウェイ最終時刻の看板の間に石段がある。

上の写真は石段を登った所で振り返ったもの。園地のような

場所で登山道の入口とは思えない。道標らしきはやはり無い。

一気に人気がなくなるが、シダ藪の中を一直線に道が続く。

駅間を結ぶ電柱が立っているが、右手に海を見ながら歩く

爽快な道だ。ロープウェイの搬器を上から見下すのも一興。

ロープウェイ榧谷駅に到着した。道は駅舎の下のトンネルを

通り反対側に続いている。道標はないが、ハイカーの通行は

確保されている。満員の乗車が済んでから、トンネルをくぐる。

榧谷駅を過ぎてしばらくで、朽ちかけた古い道標が現れた。

道はとても良い。多宝塔コースと同じく、非公式な登山道で

観光案内のパンフには載っていないが、歩く人は多いようだ。

平たい岩があったので、プチあんぱん残り2個の休憩する。

気持ちの良い道が続く。最初の内は東側の海が良く見える。

更に下ると北側の海も見えてくる。日陰は少ないので夏に

登るととても暑そうだ。でもこんな良い道が非公式とは?。

かなり下った所で、新しい道標があった。もみじ谷公園が

目的地。包ヶ浦自然公園はフェリー乗り場の反対側の浜。

さっきの道標を過ぎると、道は尾根を外れ、西側の斜面を

下るようになる。潮が引き鳥居の周りに、沢山の人がいる。

また新しい道標があった。この付近は包ヶ浦遊歩道として

整備されている。弥山に登山する人には役に立たない道標。

やがて道は西側のもみじ谷に下って行く。新緑のシダ藪が

目に鮮やかだ。ハムには馴染のないシダ藪だけど、山陽の

低山では普通の風景なんだろうな。姫路の山でも見かける。

どんどん下ると車道と合流する。ちょうど無料送迎バスが

行き過ぎた。少し先がロープウェイ山麓駅なので逆コース

なら、駅舎を目指せばよいだろう。それなら案内板も豊富。

車道を下っても良いのだが、谷筋に降りればモミジ谷公園。

そのまま下れば厳島神社に突き当たり、後は嫌でも分かる。

早朝は満ちていた潮も引いていた。土曜日だけに観光客で

溢れかえっている。宮島は本当に日本を代表する観光地だ。

ゆっくりしたい気もあるが、今日は自宅に是非とも帰りたい。

土産物店は素通りして、JR西日本のフェリーに乗り込む。

宮島口に着いたら、コンビニでビール1本だけ買って駅に

急ぐ。幸い14時50分の糸崎往き普通列車に乗車できた。