摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

高尾山からドントリッジへ

2月7日の土曜日は、午前中、近くの内科医院に受診に行った。

春霞だが、気温も高く晴れている。11時過ぎに、布引貯水池に

向かう。ロープウェイが運休中なので、摩耶山に足が向かない。

新神戸駅までは風もあったが、生田川の谷筋に入れば、風もない。

五本松の隠れ滝は水量が少なかったが、布引貯水池はほぼ満水。

紅葉茶屋の手前では、梅が開花していた。洞川梅林の元気のない

梅の花を見るより遥かに良いだろう。少し離れて紅梅も咲いていた。

正午過ぎに市ケ原に到着。昼食を摂ってるのは二組のハイカーだけ。

正面に高尾山が見える。木橋を渡った所からも登山道があるのだが、

とても急な道で好きになれない。今日も西側に回り込んでから登ろう。

大龍寺へ向かう車道を進んで行くと、右手に高尾山の登山道がある。

かつては薪炭の搬出路であったろう緩やかな道の入り口。さあ登ろう。

此処で、大龍寺側から来た3人の青年達が、我々に続いて登ってくる。

最初の内は植林された杉や、照葉樹の暗い森だ。後続する青年達は、

追い越したければ簡単だろうに、30mほどの間隔を空けて追ってくる。

どうやら気まぐれに、先行する我々を追って、この登山道に入ったよう。

トレイルランニングのスタイルの彼らには、追い越して貰おうと思うが、

足の遅い我々に等間隔でついてくる。そうなると休み難いものである。

高尾山は植林された杉山というイメージだが、存外モミジの木も多い。

市ケ原からの尾根道と合流すると、直ぐ高尾山頂上への道と山腹を

巻く道との分岐に至る。前回は巻き道を歩いたが、とても迂遠だった。

今日は山頂を越えて行こう。此処から短い間だが、かなり急登となる。

午後1時20分高尾山頂上。後続してきた3人も、ほどなく到着する。

話を聞いていると、予備知識も地図も持たずに気の向くまま歩いて

いるようだ。彼らなら例え道に迷っても、どうにでも対処できるだろう。

高尾山頂上から少し下って、東に摩耶山頂を望む。年を取ってから

登山を始めた人は、地図や磁石とかに拘るが、子供の頃の裏山探

検から始めたハムにとっては、彼らのスタイルこそ低山の楽しみ方。

この年になっても裏山探検を続けている。あの山を越えたら何が

あるんだろう。そんな子供のころの好奇心を、忘れられずにいる。

高尾山や南ドントリッジには、道がいくつも交錯し把握しきれない。

分水嶺越し林道への道を選びんで、緩やかな尾根を歩く。右手には

黒岩尾根が見えている。こんな道も長くは続かず直ぐに林道へ下る。

分水嶺越し林道から、修法ケ原浄水場への車道に入る。この施設

は現在使われていないようだ。車道には落ち葉が降り積もっている。

浄水場を背にして北側の斜面に取り付く。しっかりした踏跡がある。

振り返ると歩いてきた南ドントリッジが。中央に頭を出しているのは

再度山。右手に見えるのが鍋蓋山だ。冬枯れの今だけ見える景色。

斜面から尾根筋に乗ったところで、東側に下り気味に進んで行く。

黒岩尾根を望む展望岩に出る。今日は此処で昼ごはんにしよう。


今日のBGM