摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

再び、西谷の支流から長峰山主稜線を目指すが・・

昨日の土曜日は暑さに、負けて家を出る気が全くしなかった。

だが快晴なのに、2日も続けて沈没していられない。8月2日

の日曜日は、7月14日に行って楽しかった西谷へまた行こう。

炎天下って、こういう日のことを言うのかな。車道を歩いて、

気分が悪くなった。もっと下流で六甲川に下り遡行したいと、

思うが、降りれる所が見当たらず、結局山田堰堤上で入渓。

暑いので素早く、沢用の足拵えに変えて、とっとと歩きだす。

飲めるとは到底思えないが、先週に遡行した生田川に比べて、

はるかに澄んでいて、気持ち良い。前回よりも若干水量は多い。

雲一つない快晴なので、樹林に囲まれたナメも、明るく見える。

西谷出合。本流も魅力的に見えるが、残念だが直ぐに堰堤群が

現れ遡行価値はない。山羊戸渡の末端を右に見て西谷へ入る。

西谷の堰堤は、全て県の作った治山ダム。出合からすぐに、

1基目が現れる。左岸から巻いて、立木を頼りにずり下がる。

1基目のダムを越えて、すぐ現れる小滝。いつもなら左岸の

巻き道を辿るが、今日は暑いので登ってみよう。水心近くに

大雑把だがホールドがある。岩も固いし楽しく登れるだろう。

次は丸い釜を持つ姿の良い滝。水心の左側にホールド多い。

巻き道は右岸の側壁にあるが、この季節なら直登してみたい。

続く2連の小滝も水心を行く。この辺りが一番涼しく感じた。

その上は平流となる。だが川床は岩が露出している。すぐに

2基目の堰堤があり、堰堤上の堆積地を越えると二俣となる。

二俣で行動食とお茶で小休止。本流にかかる5m程の小滝を

空身で登ってみる。まずハムは水心左側の側壁を容易に登る。

家族は水心を直登しようとするが、中段で詰まって下ってきた。

少し戻って二俣から支流に入る。最初こそ良い雰囲気だが・・。

2週間前よりガレの量が多いようだ。台風で押し出されたのか。

不安定なガレを慎重に登っていくと、また二俣があり左へ入る。

ガレは右俣から押し出されている。左俣は階段状の岩床が続く。

50mも登れば三俣。前回は右俣を登ったので、今日は左俣へ。

左俣には水流はなく、すぐ小規模なガレが谷を埋めるている。

今思えば、この時に引き返して、右俣を登っておけばよかった。

その先は急峻なルンゼ。岩は脆そうだし急なので取りつけない。

家族がルンゼ左側の急斜面を登って行く。写真では普通の藪

に見えるが、斜度は70度位ありそうだ。ハムは登れるのかな。

なんとか中段まで登るが、その先は極めて脆い岩場だ。上から、

指示が飛んでくるが、足場に体重をかければ崩れ、木の根を掴

むとブチブチ切れる。結局、細引きを投げてもらいゴボウで登る。

せっかく登ったが、右側のルンゼは急峻で、降りれそうもない。

諦めて東の尾根筋に逃げる。このトラバースもかなり不安定だった。

少し安定した所まできて、フェルトシューズをズック靴に履き替える。

ふと見ると大きなアオガエル。何をしているのか木の幹で動かない。

尾根筋を登っていくと、やがて薄い踏跡。勝手に「猪の戸渡」と呼ぶ

西谷を挟んで、山羊の戸渡の対岸の尾根筋だろう。割と楽に歩ける。

やはりハチノス谷東尾根の分岐の僅か下で、一般道に飛び出した。

天狗塚にも寄らず杣谷峠に向かう。2リットルの水は飲み尽した。

家族のTシャツの汚れが、今日の行程の困難さを語る。疲れた。


今日のBGMも"Rather Be"

We're a thousand miles from comfort