摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

杣谷から支谷を詰めて、六甲線一二鉄塔へ

6月21日の日曜日。何処へ行こうかと考えていたら、午前9時頃に

激しいにわか雨が降りだした。30分ほど降って止んだあとは曇り空。

ならば杣谷が良いだろう。堰堤工事も休みで索道は動いてないはず。

以前の道を直進し杣谷堰堤上に下り、河原で沢用の足拵えに替える。

以前なら日曜日には必ず人のいた場所だが、杣谷道が付け替えられ、

人気が無く静かな所になった。草木を分けて、河原の奥から入渓する。

期待した通り水量が多い。河原一杯に流れる水がキレイに思える。

実際には水質は良くない。煮沸しても決して飲用には使いたくない。

杣谷は流域が広いので豪雨の後には、しばらく入渓できないほどの

水量となる。先週も何度か降ったし、昨日今日のにわか雨位が適量。

夏には子供達が良く遊んでいる淵。今日もさすがに水は濁っている。

杣谷堰堤から杣谷第二堰堤までの短い区間だが、水量さえあれば

楽しい沢歩きができる。あれ、杣谷道の渡渉点に気づかなかったな。

入渓してから10分も経たずに、杣谷第二堰堤に行く手を遮られる。

此の堰堤は右岸を乗り越すが、上り下りとも急斜面で苦労する。

堰堤上からしばらくで、前方に滝が見える。近づくと傾斜は緩い。

最初の小滝を越え、赤みがかった岩床を進むと、また小滝がある。

此処は流心にホールドが多い、今日の水量では、頭から水を被る。

家族は濡れるのを嫌い左岸を巻く。ハムは中央突破してズブ濡れ。

シャワークライミングというが、沢ではなるべく濡れない方が良い。

濡れると疲労が増すし、濡れた衣服が不快だ。今日も後で悔やむ。

次の5m程の滝は、右岸の側壁にホールド・スタンス多く登れる。

滝の上のナメには、一般道からも下れるので、ハイカーの休憩所だが、

幸い誰も居ず良かった。この上には正副2基の摩耶堰堤が立っている。

一般道で大きく摩耶堰堤を巻いた後、再び河原に下り、下流に向かう。

この辺りは右岸の杣谷道からの、落石に気を付ける必要があるだろう。

すぐに行く手に、落差のある滝が現れる。これ以上は進めそうにない。

この滝の左岸にハチノス谷西尾根から、水量の少ない支谷が流れ込む。

此処を登って六甲線一二鉄塔を目指そう。この谷の存在はずいぶん前に

コメント欄に頂いた長峰大好きさんの情報。中々機会がなく今日になった。

入口の一枚岩を登って行くと、斜度の緩い滝というか岩床が現れる。

黄土色の岩は見た目よりも固くて、かつ順層なので問題なく登れる。

次にはヌメっとした一枚岩。下流側の岩の角を登って行ったのだが、

左手が泥の斜面で、ザックが泥だらけになってしまった。これは失敗。

次は肌色をした御影石の岩床。各岩床の間は浮き岩の詰まったガレ。

次第に傾斜が急になる。水流は切れたが岩場は断続的に現れてくる。

藪が多くなってきた。落石を避けて家族とは平行に離れて登って行く。

そんなに標高の高い所まで、登る訳でも無いのに、随分長く感じる。

岩場は日当りが良いので藪が繁る。この藪がなければ楽しかろうに。

長いアルバイトの末に着いたのは、六甲線一二鉄塔より下だった。

巡視路を少し登って鉄塔に到着。草が繁茂してるが昼食にしよう。

(この山行は長峰大好きさんのコメント欄への情報を元にしました。)