摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

新穂高北西稜を上り、六甲線一八鉄塔に下る

3月8日の日曜日は、朝の内は曇りだが、昼から晴れるという予報。

昨日は雨で、家に引き籠っていたので、今日は何処かを歩きたい。

とはいえ家を出たのは10時半。麓から歩いて登る気力はまだ無い。

ケーブル・ロープウェイを乗り継いで掬星台へ。友の会員だからこそ。

青空も見えているが、なぜだか空気中の水分の多さを感じる空の色。

水道管理歩道を下りシェール道に入る。道沿いの木々が間伐されて

いる。先週もチェーンソーの音が聞こえていたが、この作業だったか。

八州嶺第三堰堤の乗越から新穂高本峰を望む。先週609ピークから、

樹幹越しに脆そうな岩場が見えたので、この西斜面から登ってみよう。

ここから見る限りは、岩場などありそうもない。まあ行けば分かること。

シェール道が再び生田川下った所で、左岸に渡渉する。ネコヤナギの

木が繁茂している。銀色の花穂が沢山芽吹いて、早春の佇まいである。

ネコヤナギの藪の先は、堰堤上のポンドであった。上流側に迂回する。

水が溜まっていても不思議はないが、普段シェール道を歩いていても

藪に遮られて気づかなかったのだ。こんな、小さな発見が楽しくもある。

新穂高本峰と609ピークとの、鞍部から流れ込む涸れ沢を登って行く。

2分も歩くと二俣がある。左俣を選ぶべきだったが、早すぎるような気が

して、中間尾根に取りついてみた。周囲の様子が見えるかと思ったから。

鞍部のスカイラインが、すぐそこに見えた。やはり左俣にトラバースする。

どんどん左側にトラバースして行くと、大きな岩場に行く手を遮られる。

斜度は緩いが、よく見ると風化して脆そうだ。更に左へ回り込んで行く。

西斜面というより、北西稜と言うべき尾根筋まで回り込んできてしまう。

尾根上にも大きな岩があるが、やはり剥がれそうなホールドばかりだ。

踏跡とも獣道とも判然としないが、何となく歩き易い所が尾根に続く。

西側の対岸に609ピーク(三枚岩の頭)が、指呼の間に見えている。

登るにつれて、尾根は細くなり、此処からは稜線を忠実に辿って行く。

土曜の雨がスモッグを洗い流したか、明石海峡・淡路島が良く見える。

細尾根を進むと、右手の谷側は真砂化した崖となる。902ピークから

これを見て脆い岩場と思ったのかも。風化が進んで岩場とは言えない。

この少し先で、西からの一般道に合流する。頂上から50mほど下だ。

ほどなく新穂高山頂に到着。いつの間にか曇り空、冴えない頂上。

昼食を済ませて、下山にかかろう。いつもとは違う道を歩くつもり。

山頂から東側の一般道を下り、谷を挟んで山頂を望む所まで来た。

此の先で主稜線は90度に左へ曲がる。だが右にも支尾根がある。

この支尾根を下って行けば、六甲線一八鉄塔に行きあたるだろう。

藪はうるさいが、支尾根の上には薄い踏跡があった。関電の人が

歩くこともあるかも。架線に近づき、木々が伐採された個所に着く。

六甲線一八鉄塔は斜面にあり、周囲は木々に覆われて展望は無い。

鉄塔下のプラ階段を下ってみるが、下方向には巡視路は無かった。

東へ登り返す様に付いていた。50mほど進んで、南へ下って行く。

落葉に隠れてるが、延々プラ階段が設置されている。あっさり

徳川道に合流する。ハッキリした巡視路だが、普通に徳川道

歩いている限り、この巡視路の存在に、気づく事はないだろう。




今日のBGM  Nelly Furtado - I'm Like A Bird