摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

摩耶山上、槍と穂の連続登山

2月14日の土曜日は、朝からスッキリ晴れている。さて何処に行こうか。

麓から登る元気はないが、先週から歩いている、シェール槍と新穂高を、

組み合せてみよう。本当は槍穂縦走と言いたいが、間に生田川がある。

山麓駅午前11時発のケーブル。乗客は、友の会の我々二人だけだった。

駅前には、三宮からの18系統。王子公園から19系統。それに坂バスの

3台が、ちょうど到着したのだが、他には乗客はいない。これは寂しいな。

ロープウェイも我々二人だけ。天気は良いのだが、寒いからだろうかな。

下りロープウェイには、外国人が3名乗車されていて、少々ホッとする。

山上駅からドライブウェイへ向かう。自然観察園のアジサイ池が氷結し、

女の子が氷の上に乗っている。元々、スケートリンクなので凍りやすい。

右手に雪ゾリが置いてあるが、積雪を期待して来られたのかもしれない。

ドライブウェイから、穂高湖周遊路に入る。堰堤下の東屋から20m程

下のシェール道に出る。山側のコンクリ擁壁が始まる手前。上の写真、

右側の二本の松の間に薄い踏跡がある。今日はここから登ってみよう。

踏跡といっても見た目は、周囲の斜面とは区別がつかない。靴の底で、

土の固さを感じるだけ。なので前を行く家族は何度か道を外してしまう。

細尾根に出ると、ハッキリした切開きが現れる。そのまま登って行く。

元より標高差は僅かなので、直ぐ山頂岩場の基部に出る。目標地点は

西寄りの鞍部だったので、東よりに過ぎたと思われるが、そのまま登る。

シェール道から10分足らずで、まず槍を制覇。次は穂高を目指そう。

今、登ってきた岩場を下り、北側にトラバースし、シェール槍頂上の、

北側から、巻いてくる道と合流する。此処までは、順調なんだけど・・。

南側へは明確な踏跡がある。だが小ピークを越えると途絶えてしまう。

いつもは南側の斜面を下り、シェール道に出るのだが、踏跡は無い。

今日は家族の感に頼って西側に降りてみよう。藪が濃くて歩き難い。

南寄りへ斜行しながら下って行ったが、踏跡や道跡は見つからない。

下り着いた谷を右岸に渡り、下って行く。正面に新穂高が大きい。

やがて、シェール道の縁台型ベンチのある所にでる。新穂高へは、

もう少し下流で取りつくことにしようと思う。100mほど林道を下る。

シェール道が林道と分かれる20m程手前。新穂高の頂上辺りから、

枯れた沢が下ってくる。生田川を渡りこれに沿って、直上してみよう。

この涸れ沢には堰堤が3基もある。沢を登ることを目的にはして

いないので、最初から遡行せずに、右岸の細尾根に乗って行く。

最初の内は、藪漕ぎというほどでないにしろ、灌木がうるさい。

新穂高の北面は、もっと急斜面かと思っていたが、意外に緩い。

尾根上には、薄い獣道らしきものがある。猪は尾根を横断する

習性があるので、尾根を直上するこの踏跡は何のものだろうか。

踏跡といっても、土が極めて柔らかく、人の踏跡とは思えない。

やがて、斜度が急になってくるが、それもそう長くは続かない。

斜度が落ちると左手が明るくなる。恐らく一般道があるだろう。

それを避け、右側へ進んだが、つい歩き易い左に出てしまう。

出たのは一般道の頂上直下20m。少し歩けば新穂高頂上。

林道から20分足らずで、穂高にも登頂。ここで昼食にしよう。