摩耶山の麓から

Mt.Maya Without a Map

青谷道から老婆谷ではなく「婆谷」を遡行する

10月25日の土曜日。天気予報では晴れだったが、空は雲が多い。

このところ、週日の疲れが出て土曜日には、朝から動く気がしない。

グズグズしていたら、午後1時半になっていた。何処か近場へでも。

青谷道は、ゴミや河川敷の不法耕作等、不快な物を目にするので、

好きではない。登りに利用することも少ないが、今日は近道しよう。

大龍院の裏手から岩屋尾根の取付きに上る。此処から西に進み

旧まや道が沢に下るところで、下らずにそのまま廃道を直進する。

堰堤に突き当たる。この堰堤が建設された為、水平道だった

旧まや道が、現在のように、沢床に下るようになったのだろう。

因みに、此処から踏跡があり、中腹で岩屋尾根道と合流する。

乗越し付近には、多くのゴミが散乱している。この谷の水を、

飲用する人は知っているのだろうか。そもそも六甲山系は、

イノシシが増え過ぎ、排泄物や死体等で沢水は汚れている。

堰堤上の堆積地を進むと、2つの小堰堤がある。この辺りは

平凡な渓相だが、やがて、左俣が滝となった二俣が現れる。

此処は本流らしき右俣へ入る。新たなダム建設の測量の為か、

ピンク色のテープや測量用のピン等が続いている。何とはなく

踏跡もあるようにも思える。猪も人の出入りも多そうな谷である。

また二俣が現れる。ここは左俣が本流だろう。この中間尾根を

登る踏跡もあるようだが、この先の谷筋は悪いのかもしれない。

そんな事を思っていると、早速ヌルッとした滑の小滝が現れた。

今日はズック靴。どうかなと思ったが、斜度が緩くて越えられる。

不安定に岩屑が積み上がった川床。崩さないように登っていく。

また滑の小滝が現れた。奥はゴルジェ状で、両岸の岩場が迫る。

ゴルジェは短く50mも行かずに、10m程の滝で終わっていた。

斜度は緩い。登れないかと取付くが、岩がボロボロに風化して、

手を掛けるホールドが全て剥がれる。諦めゴルジェ入口に戻る。

左手から入る支沢を登り、大きく巻いてゴルジェの上流に至る。

すぐに水流は無くなり、グサグサの土砂の詰まった沢筋を上る。

稜線に出るまでが長かった。一歩踏み出して30cmズリ下る。

疲れきって出た所は、555ピーク。学校林道分岐から100m

ばかり山頂よりの天狗道。おおむね思った通りの所に出れた。

もう山頂に行く時間も、元気も残ってない。学校林道を下り、

崩落現場の上で、遅い昼食にしよう。シートを敷き座り込む。

この崩落現場の基準点に「婆谷」とある。また岩屋尾根にも

同じ基準点があるので、学校林道と岩屋尾根間の地名又は

今日登って来た谷の名が、婆谷なんだろう。由来を知りたい。